ミラートレーダー・シストレ用語集
ミラートレーダーなど、システムトレードサービスを利用していると、時に意味がよく分からない用語に出くわしてしまう初心者の方は多いです。筆者はFX歴10年近くになりますが、それでも、シストレ用語となると、聞きなれない言葉がたまにありますから、FX初心者ならなおさらでしょう。
そこで、ミラートレーダーやメタトレーダーなど、シストレでよく使われる用語の意味をまとめてみました。
シストレやミラートレーダーでよく使われる用語一覧
- 売買ルール
簡単に言うとテクニカル指標単体での売買シグナルの発生条件。例えば単純移動平均性のゴールデンクロスなど。 - ストラテジー
売買ルールの組み合わせ。様々なテクニカル指標を組み合わせた複雑な売買シグナルの発生条件。例えば、10MAが20MAをゴールデンクロス、かつRSIが30以下、かつ一目均衡表の雲の上、全ての条件を満たした場合に買いエントリーを行う、などといったもの。組み合わせ方次第でほぼ無限に作ることが可能。 - ポートフォリオ
直訳すると書類入れ、書類ケースなど。投資の世界ではリスクを分散するために、複数の投資商品へ運用資金を分けることがある意味常識ですが、FXシステムトレードの場合、複数のストラテジーに証拠金として口座資金を分けることになります。その「分散投資した複数のストラテジー」を束ねてまとめておくもの(管理が容易になるもの)という意味でこの用語が使われます。 - 取引回数
文字通り、対象期間中の売買回数(エントリーと決済で1と計算)。ミラートレーダーの場合ストラテジーの選び方にも書きましたがあまり多すぎず、少なすぎないものを選ぶのが大切 - T-Score
ミラートレーダーのシステムを提供するTradency社が独自にストラテジーを評価した値で最大値は10。算出方法は公表されていないので、参考程度にとどめておくべき。 - 最大ドローダウン
シストレにおけるリスク管理に必須のパラメーター。詳しくはこちら - 最大ポジション数
ミラートレーダーでストラテジーが同時に持つ可能性のあるポジション数。このポジション数は、自分で変更できますが、ストラテジーの中には、単純に自信のある相場ではポジション数を増やす、というだけでなく、買い増しで利益の上乗せを狙ったり、ナンピンで損失を軽減しようとするものもあるので、ポジション数を変更するとストラテジーの計算に不具合がでる可能性があるので注意。 - プロフィットファクター
実現益÷実現損。例えば、1ヵ月で1000pips買ったとして「勝ちトレードでの合計利益5000pips、負けトレードでの合計損失4000pips」という場合と「勝ちトレードでの合計利益1500pips、負けトレードでの合計損失500pips」場合、どちらが肝を冷やしますか?
当然、前者ですよね(笑)。前者はプロフィットファクターが5000÷4000=1,25、後者は1500÷500=3、です。当然、プロフィットファクターの数字は大きければ大きいほどリスクが少ない(後で振り返って肝を冷やさずに済む)という意味になります。 - リスクリターン率
累計損益÷最大ドローダウンで計算。累計損益(リターン)を得るために、どの程度のリスク(ドローダウン)を想定する必要があるかを示す指標。 - 損益率
累計利益(勝ちトレードでの合計利益)と累計損失(負けトレードでの合計損失)の割合。要はそのシステム(ストラテジー)が過去利益を上げてきたか否かを定点観測したもので、それ以上でもそれ以下でもない。リスクリターン率のほうがより重要。 - ストラテジーカード
ミラートレーダーで、ストラテジーの情報を見ることのできるもの。ここから過去の取引履歴等を閲覧して、ストラテジーの優劣を判断しなくてはなりません。 - カーブフィッティング
例えば「レンジかつ値幅が50pips以下の相場にはめっぽう強い」と言った具合にストラテジーを、特定の状況下に最適化しすぎること。当然、これから訪れる「特定の状況下以外の相場」では利益を上げることができません。有料で売られているEAなどは、過去の実績を過剰に強調する必要があるため、カーブフィッティングされているものが多い。あるいは初心者アルゴリズムトレーダーがバックテストの結果をもとにストラテジーを最適化しようとしすぎて、無意識のうちにカーブフィッティングしてしまったりする