第1話:とあるサラリーマンが副業でFXを始めた理由
不況の最中、なんとかもっとお金が欲しい。FXってどうだろう、儲かるのかな?みたいに考えている人は結構多いと思います。
しかし、為替取引の仕組みがわからず、またFXは怖いという先入観から、FXを始めることを躊躇している人は多いのではないでしょうか。
そこで、FXを始めるとはどういうことか、私のリアルな体験談を語ることによって、できるだけわかりやすく説明したいと思います(全10話くらいを予定)。
この体験談を読んで「FX面白そうだな。俺も始めよう」となるか「やっぱりFXって怖い。やめとこう……」となるかは、人それぞれでしょうが、FXをしている人が毎日どんなことを考えているのか、どうやって勝てるようになったのか、などがイメージとして伝わるような、そんな体験談にしたいと思っています。
私が株よりもFXを選択した理由
私がFXを始めたのは2008年4月からです。
当時の私はまだ30代前半。会社員で、それなりに収入はありました(といっても月収30万くらい)が、あまり満足した毎日を送っている、とは言えませんでした。
一言でいうと、大学卒業後、10年間続けてきたサラリーマン生活に飽き始めていたのかもしれません。
そんな折に、雑誌等でFXという文字を目にすることになります。
FXで4億稼いだ普通の主婦が脱税した、みたいなニュース記事だったと思います(当時はそういったニュースが多かった)。
私は、投資には興味があったのですが、株式投資は平日の午前9時から午後3時までしかやっていませんから、とても私の仕事では昼間の取引は不可能でした(当時はスマホもなかったので)。
私は学生時代、勉強が結構できるほうだったこともあり「やったら絶対勝ち組になれる」という自信がありました。
株やFXが「勝ち組1割、負け組9割」と言われているのは知っていましたが、その上位1割に入れる自信があったのです。
しかし、株はともかくFXなんて言葉は知っているだけで、仕組みとは一切わからない状態だったので、最初の一歩を踏み出せないまま、毎日を過ごしていたのです。
株式投資で1億円稼いだニートの話
と、そんな時、株式投資で1年で300万を1億円にしたトレーダーのドキュメンタリー番組(テレビ東京系)を見ることになります。
その方は今は株の助(当時20代?)と名乗っているようで、株式投資をしている人なら知っていると思います。
彼がその時ニートだったかどうかはちょっと覚えていませんが、親から借りた300万で株を始めたそうなので、多分株ニートだったのだと思います(違ったらすみません笑)。
ただ、その番組が非常によくできていて、実際に株の助さんが「一瞬で1千万くらい稼ぐ瞬間」とかをテレビカメラで捉えられていて、その光景を目の当たりにして思わず手に汗を握ってしまったのを今でも覚えています。
もし、あれが証券会社のPR番組だったとしたら、まんまと乗せられたことになりますが(笑)、兎に角、その瞬間「よし。俺も株式投資を始めよう!」と心に決めたのです。
FXで億万長者になりたくて
勿論、実際に始めたのは株ではなくFXですが(笑)、当時の私にとっては株もFXも「そんなに違いはないだろう」くらいの認識でした。
どちらも金を稼ぐためのツールであることに変わりはないと。
私は性格上、中長期投資は向かない、と自分で思っていましたので、当然、トレードスタイルはデイトレしか考えられません。
それが株式投資を始められない一番の理由でしたが、しかし、調べると、為替相場が一番活発化する時間帯は、欧州の午後とアメリカの午前が重なる日本時間の夜の8時から深夜0時とのこと。
仕事を終えてから自宅につくのは7時くらいでしたので、その気になれば、毎日4時間はデイトレができるわけです。
お前はFXのほうが向いているよ。
頭の上から誰かがそうつぶやいた気がしました(笑)。
FXをやれと。
FXで1年で300万を1億円にしろと(笑)。
私は、子供のころからお金持ちになるのが夢でした。
お金持ちになって、自由に自分の好きなことだけをして、楽しく毎日を過ごしたいという思いが人一倍強かったのです。
そんな私の前に差し出された、仕事終わった後でもデイトレが存分に楽しめて、しかもうまくやれば億万長者にもなれるFXという餌(笑)。
まるで自分のために用意された一攫千金のチャンスだと、当時の私が思ってしまったのは無理からぬことだと思いませんか(笑)。
FXで億万長者になれれば、サラリーマンのような退屈で、何の夢もない生活とおさらばできる。
もう、始める前から勝つ気満々です(笑)。
すっかりその気になった私は仕事帰りにFXの入門書2冊くらいを購入、その日のうちに一気に読破。
FXの基本的な仕組みも理解し、ネットで適当なFX業者を選んで早速口座を開設、さあ、あとは億万長者にまっしぐらだ!(笑)。
と意気込むも、口座の開設をネットで申し込んでから、本人確認のための書類(運転免許証のコピーなど)の送付やらで、実際に始めるには、1週間くらいかかるとのこと。
私は、はやる気持ちを抑えながら、とりあえず、その間に、デモトレードで、為替取引がどんな感じかを体験しておくことにしました。