CFD口座の審査は何故厳しいのか
CFD業者に、口座開設を申し込んだら、審査に落ちた。そういう人は結構多いようです。
FXは比較的審査が簡単で、審査に落ちることのほうが珍しいですが、CFDは実際に審査が厳しく、FXで審査に落ちたことがない人でも普通に審査で落とされます。
筆者も以前、GMOクリック証券のCFD口座に申し込んだ際、見事に審査に落ちました(笑)。
CFDは何故審査が厳しいの?
CFDの審査が厳しい理由は何故なのかというと、簡単に言うと、金融庁がうるさいのだと思います(笑)。
確かにCFDで取り扱っている商品は、値動きが激しい上にレバレッジもあるため、FXよりもハイリスク・ハイリターンだと言われています。
- 株価指数CFD:10倍
- 商品CFD:20倍
- バラエティCFD:5倍
- 株式CFD:5倍
しかし、例えば人気の株価指数CFD「日経225」やNYダウの場合、GMOクリック証券の定める必要証拠金は「株価の10分の1」。
要するに日経平均が2万円の時なら2000円、NYダウ平均でも2,3万から投資できるわけです。
これくらいの少額から始めればそれほどリスクが高いとは思えません。
しかし、CFDは常に先物取引と比較される投資商品です。そしてその先物取引は、レバレッジは30倍オーバーで取引単位も大きく必要証拠金も数十万は必要です。
要するに先物取引は非常にハイリスクで初心者向きではない。だからCFDもハイリスクで初心者向きではない。
だから審査は厳しくあるべき。
頭の固い人たちの間では、こういう論理になっているのではと思われます。
CFDの審査基準
ちなみに各証券会社のCFD口座の審査基準ですが、GMOクリック証券では約款に以下のように記されています。
- CFDの仕組みやリスクを理解していること
- 20歳以上80歳以下
- 100万円以上の金融資産があること
- 金融取引業者の役職員ではないこと
- 電話・メールにて常時連絡が取れること
- 適宜会員ページのお知らせを確認していただけること
- 過去に金銭の授受で当社との間で問題を生じていないこと
筆者が過去審査に落ちた時には、GMOクリック証券のFX口座とバイナリ―オプション口座、総合証券口座は開いていましたが、実際に取引はほとんどしていない状況でした。
加えし、口座資金も全額引き下ろし0円の状態、再三のマイナンバー提出のお願いメールも無視していました。
当然ながら5や6の項目に引っかかっていたようです。
その後、口座に100万円ほど入金、マイナンバーも提出し、再度口座開設を申し込みをしたところ……後日、見事に審査に合格。
このことからも、いくらでも虚偽の申告が可能である「CFDの仕組みやリスクを理解している」「金融資産が100万円以上」という部分よりも、これまでの取引実績や実際の口座資金のほうがより重要視されているという印象を受けました。
だから
「今まで放置気味だった証券口座でCFD口座を開こう」
みたいな場合は、審査に落とされる可能性は大かもしれません。
口座開設を申し込む前に、ちゃんと総合口座に資金をいれてアクティブな投資家であることをアピールしておきましょう(笑)。
CFD口座開設申し込み時の注意点
ちなみに以下がGMOクリック証券CFDの申し込み画面です。
他のCFD業者の申し込み画面は多少違うかもしれませんが、注意するべき点は同じだと思います。
- 証拠金取引の経験:できるだけ多め(重要)
- 金融資産・投資可能金額・年収もできるたけ多め
- 投資資金の性格:余裕資金がベスト
- CFD取引の投資方針:収益重視(重要)
を選んでおきましょう。
下の部分の質問は全て「はい」でOKです。
ちなみに最後の「投資方針」ですが、基本的に証券業者は、口先では「投資家保護」とか言っていますが、本音では積極的に取引して金を落としてくれる顧客を好みます。
だから、意外かもしれませんが「積極的に投資する」を選ばずに「安全資金で着実運用」みたいな選択肢を選ぶとかえって審査で不利になることもあるようです。
実際、SBI証券ではCFD口座の開設基準に
- 利子・配当と値上がりのバランス重視
- 利回り・値上がり益重視
- 値上がり益重視
- 積極的値上がり益重視
を挙げています。要は値上がり益重視でリスクとか手数料とか気にせず「ガンガントレードしろや!」と言っているようです(笑)。
まとめ
- CFDは審査基準が厳しい
- 理由(建前)は、ハイリスク・ハイリターンの金融商品であるため、投資家保護の観点から審査を厳しくしている
- でも、本音はアクティブな投資家にガンガン金を落として欲しいと思っている
- そのため、今までアクティブに取引していなかった業者でCFD口座開設を申し込むと拒否される可能性大
勿論、建前の部分と本音の部分のバランスはおそらく業者によって違うので、建前の部分を意外と重要視している業者もあると思います。
なので、投資経験や金融資産や投資の目的等に関する項目も、きちんと考えたうえで記入したほうが良いと思われます。