FXと株、簡単に儲かるのはどっち?
株とFX、どっちが簡単に儲けやすいか。
投資の世界に足を踏み入れようとする人なら、誰もが一度が考えたことがあるのではないでしょうか。
私は株取引もFXも経験がありますが、現在は、FXオンリーです。
その理由は、筆者自身が経験上、FXのほうがいろいろと勝ち組になるためのハードルが低く、利益を上げやすいと感じているからです。
結論から言うと
- デイトレならFXのほうが絶対有利
- 中長期投資なら一長一短
だと思っています。
目次
FXのほうが株よりも簡単だと思う理由
何故、FXのほうが儲けやすいと筆者が思うかは、いくつか理由があるのですが、個人的な印象としては以下のような理由になります。
- 回転売買ができる
- レバレッジを利かせることが可能
- 手数料が安い
- 倒産リスクがない
- 不景気でも関係ない
- サービスが多様
- 少額(1000円未満)から取引可能
- プロと素人との間の壁がほとんどない
順にみていきます。
FXは回転売買に有利
FXや株を始めるのに必要な金額の時も書きましたが、FXは短期回転売買をすることができるのに対し、株は差金決済が禁止されているため、同一銘柄を1日に何度も繰り返し売買することができません。
しかし、為替には当然、そういったルールはありませんので
買う(売る)→少し利益がでれば利益確定
を繰り返し「底で買って天井で売る」よりも場合によっては大きく儲けることが可能です。
具体的に言うと、次のような取引が可能です。
仮に投資資金100万円、ドル円1万通貨でのトレードの場合(ちなみに現在、FX業者のドル円のスプレッドは平均0.5pips前後なのでコストはたったの50円)。
1トレードあたり平均10分、10銭単位で決済した場合、1時間に6回トレードできて、勝てば利益は1回当たり1000円になります。
為替相場は24時間開いているので、こういった取引を1日にその気になれば100回以上繰り返すことができます(こういった小さい値ざやを繰り返しとりにいくトレード手法をスキャルピングといいます)。
仮に1日5時間くらい取引するとして、上記の例なら30回のトレードが可能。
勝敗が20勝10敗だとすると、10×1000円で、日給は1万円です。
勿論、株でも、100万円程度の銘柄を購入すれば、1日1万円程度の利益を上げることは可能ですが、それ以上となると、なかなか難しいのです(筆者は株のデイトレで何年も勝ちづづけている人をほとんど知りません)。
また、株でも複数の銘柄でトレードする場合なら回転売買(デイトレ)も可能で、より大きく利益を追求することも可能ですが、株の場合、1日何十回もトレードすると取引手数料が馬鹿にならないため、それなりの高勝率が要求されます。
その点、FXは取引コストがほとんどかからないため、勝率5割を少し超える程度でも十分な利益になるため、回転売買するには非常に有利と言えます。
さらに、FXの場合、レバレッジが25倍まできかせることも可能なので、利益をさらに25倍まで膨らませることも可能です(リスクも25倍になりますが)。
上記の例は20勝10敗(勝率6割7分)という高勝率が必要ですが、レバレッジ10倍なら、17勝13敗(勝率5割7分)でも、1日4万円の利益になります。
勝率5割5分程度なら、少し勉強すれば初心者でも十分に到達可能な数字だと思いませんか?
勿論、毎日のように勝率5割5分を維持するのは決して簡単ではなく、それなりにトレードスキルが必要なのですが(笑)、上記の例を見れば、株やFXをやったことがない人でも、なんとなくFXをほうが(デイトレに限れば)簡単だということがご理解いただけるのではないでしょうか。
FXには倒産リスクがない
それに、多くの人が勘違いしていますが、FXは実は株に比べて値動きが大人しいため、レバレッジをかけない限り、1回当たりの取引におけるリスクは小さいです。
為替は変動率が小さく、100年に1度の金融危機と言われた2008年のサブプライムローンショックやリーマンショックの際の大暴落の際も、せいぜいドル円のレートは20%程度下落したにすぎません。それにたいして日経平均株価は半減しています。
加えて、FXには倒産リスクがありません。
株は1企業のものなので、その企業が倒産あるいはそれに準ずるような事件等(ライブドアショックなど)があると、紙くず同然になります。
対して、FXは外貨の取引なので、その通貨を発行している国がデフォルトに陥らない限り、価値が0になることはありませんし、そもそもFXはFX業者との1対1の取引なので、大暴落が起こっても、ロスカット注文が通らないということは、まずありません。
そういう意味でも、FXで大損するリスクは、(レバレッジをかけない限り)株のそれよりもはるかに小さいと言えるわけです。
ただし、FXのほうが株式投資よりも、専門知識や投資経験の乏しい初心者が多い(専業主婦など)ので(おそらくシンプルだからでしょう)、もしかすると大損する人の数自体は株トレーダーよりも、多いかもしれません。
そのため巷で「FXで大損した!」という声が大きくなり、「株よりもFXはリスクが高い」と言われるようになったのでしょう。
数年前まではFXはレバレッジ400倍なんて会社もあったくらいなので、実際にかなりリスキーだったのですが、現在に限って言えば、実は「株よりもFXのほうがリスクが高い」というのは、事実ではありません。
FXは不景気なんて関係ない
FXは売りから入ることもできるため、不景気時における下降トレンドも関係ありません。前述したように、経済危機が起こった際には、株価は全体的に大幅に下落する傾向があります。そういった局面で、利益をあげることのできる銘柄を見つけることは、かなりの上級者でも難しいです。
勿論、信用取引を使えば、株も売りから入ることができますが、株はロスカット注文が通らない可能性があることを考えれば、信用取引は非常にハイリスクで、あのBNFさんも「空売りはやらない」と公言していますす。
そう考えると、利益を上げやすい局面が限定的な株よりもFXのほうが有利といえます。
FXには多様なサービスがある
株式投資は規制が厳しく、ギャンブル性の高い商品やその宣伝は、規制されてしまいますが、FXは比較的自由です。
そのため、システムトレードやバイナリーオプションなど、通常の為替取引とは一味違うサービスも提供している業者が多いです。
株でシステムトレードなんて、プログラムの知識がないとできないものが多いですが、FXでは初心者でも簡単に自動売買ができるようなサービスが業者からいくつリリースされています。
完全放ったらかしで、1日1回程度、利益がどうなっているかをチェックするだけ。
そんな生活もFXでは可能です。
FXは普通の主婦でも勝てる?
また、株は経験のある人ならわかると思いますが、株式投資は知識があればあるほど有利です。
これからどんな業界が伸びていくのか。
どんな企業の株価が上がっていきそうか。
これらを的確に判断するには、少なくとも決算書くらいは読めなくては話になりません(できればマクロ経済学もきっちりと理解しておくべき)。
対して、FXの場合、ものすごく乱暴な言い方をするならほとんど知識はいりません(笑)。
必要なのはセンスと経験だけです。
勿論、FXでのアメリカの雇用統計だとか、各国中央銀行の金利動向など、各国の発表する経済指標の良しあしで、時に相場が大きく動きますので、世界経済に対する知識があったほうが良いのかもしれません。
が、筆者の経験上、そういった知識がかえってマイナスになることも多く、そのため、筆者は現在、ほとんど経済指標は無視しています。
FXは普通の主婦でも勝てると時に言われることがありますが、これは簡単に言うと、どんなにプロが勉強して知識を深めても、センスのある素人に勝てないことを意味します。
投資の世界ではプロは1日24時間、人生のほぼ全ての時間をつぎ込んで勝負しています。
今から株式投資を始めようと考えている人。
あなたはそういった人たちに追いつき、追い越すことができますか?
有名大学で経済学を学び、これまでの人生の大半を株式投資にささげてきたような百戦錬磨のプロトレーダーを相手に、知識量で互角に渡り合うことができると思いますか?
相当な努力家なら何年かかければ可能かもしれませんが、多くの人にとってプロとの間にある(特に知識量の)壁は、そうそう簡単には埋まりません。追いつく前に気力が尽き果てる人のほうが多い様に思います。
でも、FXは、株とは逆に、あまりこれまでの経験とか学歴とか、知識量や経験の差が有利に働かない世界です。
「FXはギャンブルだ!」なんて言われるのは、FXは知識よりもセンスが重要であり、そのため、プロと素人との間に「知識量の壁」がほとんどないからに他なりません。
長期投資なら株式投資のほうが夢がある?
というわけで、FXのほうが株式投資よりも大きな利益が期待できるし、そのためのサービスも多様にあり、なおかつ投資初心者にとっても(センスがある人なら特に)FXのほうが株よりもはるかに儲けやすいと思います。
が、言うまでもなく簡単に儲かるわけではないということには注意が必要です。
例えば、ここまでの話で、FXのほうが儲けやすい理由としてレバレッジをきかせた回転売買の行いやすさを主として取り上げましたが、逆に言うと、回転売買が苦手な人、長期的な視野での取引のほうが向いている人にとっては寧ろ、株式投資のほうが儲かりやすいかもしれません。
何故なら、株は2,3年で株価が10倍になった!なんて例も特に珍しくありません。
そんな銘柄を見つける知識や才能にあふれる方は、株で数年のうちに資産を数十倍にしたり、最終的に億万長者になることは十分可能でしょう(不景気の続く今後の日本でそれが可能かどうかはわかりまんが)。
対して、為替は、ドル円のレートはここ10年間くらい120円から80円の間をいったりきたりです。
FXで長期取引メインの人はスワップ金利を受け取ることをメインとしているため、どんなに頑張っても年利20%から30%程度が限度でしょう。
FX(為替取引) | 株式取引 | |
---|---|---|
短期回転売買 | 向いている | 不向き |
長期投資 | せいぜい年利10%から20%程度が限度? | 数年で株価10倍以上も期待できる |
レバレッジ | 25倍 | 1倍~3倍(信用取引) |
取引コスト | 割安 | 割高 |
倒産リスク | ほぼなし | あり |
自動売買 | サービス充実 | 初心者には難しい |
取引時間 | 24時間取引可能。 日本の祭日もOK。 | 朝9時から11時30分の前場と12時30分から15時の後場の計5時間。 |
必要な資金 | 1000円未満から取引可能 | 数万円から数十万円は最低必要 |
経済学の知識 | テクニカル分析が主体なのでなくてもOK | 会計関連やマクロ経済学の知識が必須 |
プロとの壁 | 素人もプロと互角に戦える(=ギャンブル?) | プロが圧倒的に有利 |
そう考えると、どちらが簡単に儲かるか、というのはその人の取引スタイルや持っている才能によって大きく違う、というのが正しい言い方かもしれません。
- FXで儲けている人はレバレッジをきかせた回転売買(デイトレ)メインの人が多い
- 株式投資で儲けている人は、長期的な視野の持ち主が多い
初心者は少額(1000円未満)から始められるFXのほうがおすすめ
このページの冒頭で「FXのほうがはるかに儲けやすい」と書きましたが、それは単に私がすぐに結果をもとめる短期トレードタイプだから、というのは大きく関係していることは間違いありません(ちなみにFXと株、始めるのに必要な金額を比較で少しだけ触れた10万円を2か月で数億円にしたGFFという方も短期トレードタイプです)。
また、最後に、もう気づいている人もいると思いますが、今までの議論には矛盾が存在します。
FXのほうが株よりも儲けやすく、リスクも少ないと書いてきましたが、儲けやすいのはレバレッジをきかせた場合であり、リスクが少なくて済むのはレバレッジをきかせなかった場合です。
つまり、FXにおけるハイレバでの回転売買は、もっとも利益率の期待値が高い反面、大損する確率ももっとも高いというのが事実です。実は私も何度も痛い目にあってます(笑)。
欲に目がくらんで、取り扱いを損ねることのないよう注意が必要、という点では、株よりもFXのほうがにメンタルコントロールが難しいと言えるかもしれません(特にギャンブル等で熱くなりやすい人は要注意)。
結局、どちらもそう簡単に儲かるわけではありませんし、性格的な向き不向きも関係しているので、一概にはどちらが簡単とは言えない、というのが、本当のところなのですが、これからFXと株、どちらを始めようか迷っている、という投資初心者の方には、取りあえず、少額から始められるFXのほうをお勧めしておきます。
レバレッジ1倍に徹するならFXの場合、勝っても負けても1日数千円以上の損益になることはほとんどありません。