トラリピ「損切りあり」は破産確率が極めて高い?
トラリピは、レンジ相場には強いですが、トレンド相場では、その威力がなかなか発揮できません。
しかし、長いスパンで見れば、トレンド相場もレンジ相場の一部、とも言えます。特に為替相場はその傾向が強く、トレンドが発生して、レートが大きく変わっても、2,3年もたてば、再び、元の位置に戻ってくることが多いです。
トラリピはそんな為替相場の特徴を最大限に利用することを前提としたトレード手法なので、少額資金での「損切りなし」のほうが効率的に利益を得られる可能性があります。
損切りありと損切りなし、どちらが儲かるのか
もう結論を既に書いてしまってますが、もう一度言います。
トラリピは、損切りしてはダメです。
損切り設定をしてしまうと、勝てません。
なぜか。理由は簡単です。
損切りありだと、FX始めたての初心者と同じようなトレードになりがちで、いわゆる損小利大トレードができないからです。
何故、損小利大でなければならないか
損小利大でなければならない理由。それはバルサラの破産確率表を見てもらえばわかります。
トラリピは、その性質上、損切り設定をすると、必ず利小損大トレードになります。
仮に最大ポジション数を3に設定した場合、1つのポジションの損切り幅はトラップ幅(利食い幅)の3倍です。
バルサラの破産確率表で言うところのペイオフレシオ0,33です。リンク先の表には0,5までしかないので、0,5として計算した場合ですら、勝率70%以上でないと確実に(100%)破産することになります。
トラリピは多くのポジションを同時保有することになるので、1つのポジションに対して、そのあたりの感覚というか危機意識がぼやけてしまいがちですが、結局、1つのポジションに注目すれば
上げれば利食い、下がれば損切り
この点は通常のFXと違いありません。
しかも、高度なテクニカル分析や売買シグナルに基づいて相場の予測等をしているわけでもありません。
はっきり言って各ポジション1つ1つは適当にエントリーされます。
と考えれば仮に上記のように「利食い1に対し損切り3」の場合、勝率は確率論的に必ず33,3%に収束するので、破産確率は間違いなく100%になります。
何故トラリピを始めたのか
常識的に考えたら、必ず破産するめちゃくちゃなシステムでも勝ち残ることのできる唯一のトレード方法。
それが損切りしないということ。
豪ドル円は過去10年くらいの最安値と最高値の間でレンジを繰り返している。
トレンド相場も長い目で見たらレンジ相場一部であり、いつかは必ず帰ってくる。
仮に過去10年のレンジをブレイクして帰ってこなくても、いつか強制ロスカットになる日が訪れても、それまでに、含み損を上回るだけの確定利益を上げてしまえばOK。
そういう発想で見てこそ、トラリピはFXの裏ワザたりえるわけです。
損切り設定をしてしまえば、トラリピのトラリピたる意味がなくなってしまいます。要するにトラリピの長所が完全になくなってしまうわけですね。
何故、あなたはトラリピを始めたのか。
- トレンドが読めないから
- テクニカル分析ができないから
- 損切りが下手だから
- 損小利大トレードがうまくできないから
おそらくいずれかに当てはまっているはずです。裁量トレードで勝てないからトラリピを始めたはずです。
だったら、トラリピを最後まで信じるしかありません。
というより損切りするくらいならトラリピを始めるべきではありません。
現に、トラリピは一応、ストップロスの逆指値も設定できますが、ネットの口コミ等で、損切り設定をしているトラリピユーザーはまず見かけません。
中にはトラリピを始めて最初のころは損切り設定をしていた人もいるかもしれませんが、おそらくうまくいかなかったのではないでしょうか。
- 利小損大トレードで長期的に勝ち続けるには、相場の方向性を読み切らないといけない
- トラリピユーザーはそういうのが苦手
これは偶然ではなく必然の結果だと言えます。
トラリピで損切りしようかどうか迷っている人は、いますぐ迷いを断ち切るべきだと思います。
「損切りあり」か「損切りなし」か、ではなく、トラリピかそれ以外か、で悩みましょう。