FX雇用統計を利用したお小遣い稼ぎのやり方

筆者は、毎月1回の雇用統計発表時、ほぼ必ず取引画面の前でスキャルピング(超短期売買)をすることにしています。
取引枚数は10万通貨程度で、狙いはだいたい5pipsから10pips抜き。つまり5000円から1万円程度の利益ですね。
大した利益にはなっていませんが、続けているのにはわけがあります。

雇用統計スキャルピングを続ける理由

理由はずばり、反射神経と相場心理を読み取る癖をつけるためです。

雇用統計発表時は、為替相場は上へ下への大混乱となるのが常。
FX会社によっては、発表5分前後はスプレッドが10pips以上開くところもあります。

おまけに雇用統計の数字が前月よりも改善されていたとしても、必ずしもドル買いになるとは限らず「結果織り込み済み」の利益確定売りによってドル売りになる場合も少なくありません(雇用統計発表は週末金曜日なので余計にその傾向が強まっています)。

なので、雇用統計の結果を見て「事前予想より良かったからドル買い」といった単純な動機でエントリーすると、痛い目にあいます。

また、雇用統計の中で、主に注目されるのは米・失業率と米・非農業部門雇用者数(ペイロール)ですが、場合によっては前者の数字は改善されたけど、後者は悪化した、と言ったケースも見られます。

通常はペイロールの数字のほうがより注目を集めるため、こちらの数字のほうが相場を動かす要因になりやすいのですが、失業率が大幅に改善、ペイロールが少しだけ悪化、みたいな場合は、寧ろ前者が好感されてドル買いになったりもします。

要するに、どんなに早く雇用統計の結果を知ったとしても、だからと言って簡単にその後の動きを予想できるわけではありません。

「雇用統計発表最速のFX会社はどこだろう?」みたいに考えている初心者は多いのかもしれませんが、それははっきり言って無意味ですよ(笑)。

雇用統計トレードの稼ぎ方

雇用統計を利用したお小遣い稼ぎのやり方には2種類考えられます。

1つは単純にOCO注文を利用したやり方。

例えば雇用統計発表が21時30分、ドル円のレートが120,50円だとした場合。

例えば、21時29分までに120,55買いと120,45売りの予約注文を入れておきます。

うまく一方向に一直線にドル円のレートが上がるか下がるかしてくれれば、例えば、ドル円が一直線に120,50から120,70まで上がってくれれば、買い注文だけが通り、売り注文はキャンセルされるので、この場合だと計15pipsの儲けになりますが…。

繰り返しますが、雇用統計発表時は上へ下への乱高下になることが多いので、発表後10秒で10pips上下動し、その後30秒で30pips前後上下動し、その後は30分から1時間くらいかけてじわじわ上下動を繰り返しながら100pips上昇する、なんてことはよくあります。

そうなると損切りの入れる場所によっては大損することにも繋がりかねません。
しかも雇用統計発表時は、FX会社のスプレッドはドル円ですら10銭程度開くこともあります。

要はこのやり方はややこしいばかりで確実性に乏しく、はっきり言ってやる価値はない、といっても良いと思います。

雇用統計必勝法はあるのか?

もう一つのやり方は、両建てOCO注文。
損切りを30から40pips、利食いを60から80pipsにしたOCO注文を買いと売り、両方入れておきます(以下より面倒で複雑な計算になるのでスプレッドは無視します)。

すると、どちらかは30から40pipsの負けになりますが、どちらかは60から80pipsの勝ちになり、損益合計30から40pipsの利益になる、つまりこれが雇用統計トレードの必勝法だ!

と言いたいところですが、これは結構な確率で勝つことができますが、決して必勝法ではありません。

逆にドル円レートの乱高下次第では、両建て両方がロスカットに引っかかる、なんてこともあります。
そうすると、損失は60から80pipsに。

要するに負ける時の損失が勝つときの利益の2倍という損大利小トレード。つまり、勝率が3分の2でトントン。いえ、スプレッドの分だけ(両建てだからスプレッドの2倍)損します。

というわけで、余程うまくやらないとこれもなかなか利益を重ねることは難しいのではないでしょうか。
そう考えれば、このやり方もあまり賢いやり方とは言えない気がします。

雇用統計時のトレードは遊び半分でやるもの

で、冒頭に戻るのですが、筆者は、雇用統計発表時にFXをする場合、枚数を少なめにして、負けてもいい金額で、ギャンブル感覚でやることにしています。

エントリーのタイミングは、FX業者の提示スプレッドが4銭以内になってから。筆者がFXを始めた数年前はドル円のスプレッドは4銭が平均的でしたので、このくらいなら正直広いという実感はあまりありません。

そして、スプレッドが狭まったタイミングで、発表後からそこまでのチャートの動きを見て、他のプレーヤーの心理を予想する。

強気なのか弱気なのか。
雇用統計の結果を踏まえて積極的にポジションメイキングをしているのか。
週末要因を考えた手じまいが主流なのか。

短時間のうちに読み取ります。

こういうのを毎月、1年12回、それを数年にわたってやっていると、だいたい「あ。今回は雇用統計の結果は悪化したけど、あまり反応はなさそうだな」とか「結果はまちまちだったけど、事前の予想と比べれば十分サプライズになったのではないか」みたいな感覚が磨かれていきます。

本当は時間の許す限り、チャートを見続け、重要経済指標発表時全てのタイミングで上記のような分析をすれば、かなり相場観が磨かれるのでしょうが、はっきり言って疲れます(笑)。雇用統計以外の経済指標の場合、全く反応なしの場合も少なくありませんからね。

そういう意味では雇用統計というのは全てのFXトレーダーが注目している月に1度の1大イベントであり、投資家心理を読み取る訓練にはもってこいです。

そう考えれば、雇用統計発表時のトレードは、あまり勝ち負けにこだわらず、遊び半分で、勝てれば儲けものくらいのお祭り感覚で参加しておくだけ。それだけでも十分意義のあるのではないでしょうか。

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