サラリーマンやOLがFXをすると副業になるのか
多くの会社では、正社員の副業が禁止されていますが、ではFXや株のような投資は副業に該当するのか。
結論から言うと、投資は副業には当たりません。
株の場合だと、Stock Option(自分が努めている企業の株を購入できる権利)や、現金の代わりに自社株での支払いが行われたり、あるいは自社株購入を強要される場合もあるくらいですから、副業禁止の就業規則に該当しないことが明白ですが、FXの場合も、株と同様にやっていても咎められる心配はありません。
まず投資自体が副業には該当しない
実は、投資という行為自体が厳密には副業には該当しません。
例えば、銀行に貯金する行為は「関節投資」と言われています。
銀行に預けたお金は、銀行のディーラーさんが我々に変わっていろいろな金融商品に投資しているからです(私たちが受け取ることになる利息は投資で得た利益から支払われます)。
要するに銀行は私たちからお金を借りてそのお金で投資をしているわけです(そして負けたら国税で助けてもらう)。
投資が副業だというなら、銀行にお金を預けるのは勿論、FXと仕組みが同じ外貨預金も副業、という理屈になります。
また、家を買うのも小規模な不動産投資に該当するので、マイホームも購入できません。
これっておかしいですよね?
というわけで、そもそも投資自体が副業には当たらないため、例え公務員であってもFXや株は無許可で認められています。
そもそも何故副業禁止なのか
多くの会社が副業を禁止にしているそもそもの理由は本業に支障をきたす恐れがあるからです。
この考え方が根底に存在しています。
日中、真面目にやるべきことをきちんとやって、家に帰ってからFXをやる。
休日(祭日)にFXをやる。
例えば、FXの部分をパチンコや競馬に置き換えてみてください。
多くの人がやってますよね?
FXはギャンブルではない、と思われるかもしれませんが、所詮投資はギャンブルです。
ギャンブルがOKなら、投資も問題ない、ということになります。
どちらも本業に支障はきたさない範囲であれば、ただの趣味として扱われます。
副業禁止は違法?
ちなみに多くの会社の就業規則にある副業禁止ですが、厳密に言うと違法だそうで、裁判になると、会社側が負ける例が多いそうです。
雇用者が労働者を拘束できるのは、就業時間内だけであり、就業時間外に何をするかは本人の自由。
雇用者が定めることは法的にはできないことになっています。
ただしこれをやると法的にもアウト!
前述したように、多くの企業が採用する「副業禁止」は、本業がおろそかにならないように、との考え方に基づいています。
だから、例えそれが就業時間外での行いだとしても、本業に大きな支障をきたす場合は、禁止しても法的に認められるようです。
- 仕事時間中にスマホでFXや株取引をやる。
- FXでのトレードが深夜にまで及び、翌日、就業中に眠ってしまう。
- FXで大損を出し、気分が沈んで仕事どころではない。
当然、これらは全てアウトです。
そしてこれはFXの部分を他の趣味程度のものに置き換えても同じことが言えます。
- 仕事中にサッカー中継を見る
- サッカーの試合での疲れのせいで翌日、仕事中に眠ってしまった
- 好きな野球チームが負けたせいで仕事する気にならない
当然、これらも、厳密には全てアウトです。
現実的には、大抵の場合、上司が多めに見てくれるでしょうが、減給くらいはあっても不思議ではありません。
サラリーマンになるということは、給料をもらう代わりに、その会社のために働くということを義務付けられることと同義なので、その義務を果たせなければ、ガチのFX投資であろうが趣味程度のもの(釣りとかスポーツ)であろうが、同じです。
逆に義務をきちんと果たしているなら、反社会的なことなど以外は、何をやっても大丈夫、というのが一般的な考え方です。
要するに、FXや株だからダメ、ということもないかわり、例え釣りやスポーツであっても、度を過ぎれば咎められることに違いはない、ということになります。
まとめ
と、ここまでサラリーマンやOLの方がFXや株をやっても全く問題ないことを述べてきましたが、とは言え、「投資はギャンブルの一種であり不謹慎だ」みたいな古い考え方の上司に知れると、いろいろと揉める可能性はあります。
そういうのが嫌な場合、FXをやっていることは極力口にはしないようにしましょう。
筆者も夜にFXをやっていますが、気の知れた友人や家族以外には言わないようにしています。