トラリピのリスク管理の理想形
トラリピは、その性質上早めに損切りをするという、通常のFXトレードと同じリスク管理方法は用いることができません。
では、一体どうやってトラリピユーザーは、リスクコントロールを行うべきなのか。
やり方を間違うと、トラリピは非常に怖い投資手法なので、大きな損失を被る可能性が高いです。
トラリピはあくまでレンジ相場を想定している
トラリピをやる人が、まず頭に入れておかなければならないことはトラリピはレンジ相場を想定したトレード戦略であるということでしょう。
例えば、以下の画像はドル円の2007年から2016年までの週足チャートですが、ちなみに底は2011年の約75円、天井は約125円です。
この画像には2種類の解釈が可能です。
- ドル円は2007年から2012年まで下降トレンドで2012年から2016年まで上昇トレンド
- ドル円はここ10年から75円から125円の間でレンジ相場を形成している
125→75→125という流れを2のように「レンジ相場」と見るのは少し苦しい見方のように思えますが、実はこれこそがトラリピで資産運用するための基本的な考え方です。
トラリピのリスク管理の基本的な考え方
トラリピでは、どの程度の運用資金で、どのようにレンジ幅を想定して、何pips間隔で、何本のトラップを仕掛けるか、が勝負の分かれ目になります。
特に最初のレンジ幅の想定が最重要。
仮にこれを10円くらいに設定した場合、今後ドル円が10円以上の大暴落を起こした場合、想定以上の含み損になり、下手をすると強制ロスカットになるかもしれません
その可能性が一体どのくらいあるのかは定かではありませんがレンジ幅を狭く設定すればするほど可能性が高くなることは間違いないですよね?
だったらドル円のここ10年あまりの最安値と最高値をとって「10年間75円から125円までのレンジにずっといる」と考え、仮にドル円が過去最安値である75円を下抜けした場合ですら、強制ロスカットにならないようにリスク管理する。
- ドル円が75円を下抜けしても強制ロスカットにならないように
- トラップ幅とポジション数を設定する
これがトラリピのリスク管理の基本的な考え方だと思います。
ちなみに、125円から75円までドル円が一直線に急降下した場合、1円間隔でトラップを仕掛けていた場合、50+49+48……3+2+1=1275pipsのマイナスになります。
1000通貨単位で運用していた場合、128万弱の損失です。公式が推奨している50銭間隔でトラップを仕掛ければ損失はその倍。
ということは1000通貨単位、50銭間隔でトラップを仕掛けるという戦略でも、最低250万以上の投資資金があれば、仮に今後、世界経済が未曽有の危機に陥り、ドル円のレートが75円を割り込むようなことがあっても、強制ロスカットになることはありません。
それに一直線に50円も下がることはまずない(途中で何度か利益確定が起こる)ことを考えると、最悪の事態が発生した場合ですら、持ちこたえられる可能性が高いです。
勿論、リスクが完全に0になるわけではないので、欲を言えば、ドル円のレートが10円以下になっても強制ロスカットにならないくらいの投資資金を用意するのがベストだとは思いますが、その場合は運用資金は少なくとも500万以上必要になってきます。