FXを始めるのに必要な心の準備4つ
FXを始めるのに必要な準備は、それほど多くはありません。
- FXの仕組みを理解する
- FX業者を選ぶ
- 口座開設を申し込む
FXの仕組みを理解するのは、少し手間がいりますが、これからFXで大儲けしようというような意欲のある人なら、寧ろ期待に胸が躍り、いろいろ学ぶのも苦にはならないでしょう(というより一番楽しい時間かもしれません)。
しかし、心の準備、特にFXのリスクに対しての認識が甘いと、あっという間に大金を溶かしてしまうので要注意です。
目次
FXを始める前に知っておきたい豆知識
FXは株式投資と比べて、経済学等の知識はあまり必要とはしません。日経新聞を読む必要もなければ、決算書を読む必要もありません。
が、以下の知識くらいは前もって知っていたほうが、後で理想と現実とのギャップに戸惑い、絶望することにならずに済みます。
FXはめちゃくちゃ心臓に悪い
まず1つ目。
それは、FXはものすごく心臓に悪いことです(笑)。
デモトレードや、小銭でやっている最初のうちはそうでもありませんが、損益が数万円単位で出るようになると、心拍数が急上昇するようになります。
FXをやるような個人トレーダーは、今の収入に満足していない人が多い傾向にあります。
つまり、薄給サラリーマンや専業主婦、無職、フリーター、年金暮らしに不安のある定年退職者、などがFXに興味を持つ人たちです。
そういう人たちの多くは、あわよくば一攫千金、億万長者を狙っていると思います。
毎月100万円以上稼ぎたい、とか思っているのではないでしょうか。
つまり儲けることしか頭にない場合が多いです。
自分が負けることを想定していない場合が多いです。
そういう人が数万円以上、下手すれば数十万以上の含み損に平常心でいられると思いますか?
もしいられるとしたら、それはすごい才能だと思います。
あるいは余程の覚悟の持ち主なのでしょう。
筆者はFXを始めた時はまだ30代半ばでしたが、FXを始めて半年で人生初めてのストレスから胃腸科に通う羽目になりました(笑)。
それくらい精神的なストレスがすごかったです。
勿論、これは私が大負けしたから、というもあるのですが(笑)。
そういうわけで、心臓の悪い人、精神的な病を患っている人などは絶対にやらないほうが良いと思います。
FXライフは決して楽しくはない
私は自分の経験上、初心者の方に「FXを始めたいけどどれくらい稼げる?」みたいに聞かれたら必ずこう答えます。
あなたはFXで月いくら儲けたいですか?
そして仮に「月10万くらい」と返ってきたら今度はこういいます。
あなたは月10万くらいなら失っても良いと思っているのですね?
言うまでもなく投資の世界では10万円稼ごうと思えば10万円失うリスクを背負うことになります。
儲けたいと思う金額と、同じ金額だけ損する確率は、初心者の場合およそ5割、初心者にとってFXも株も、丁半博打と同じです。
ビギナーズラック等もありますが、結局、100回、1000回、とトレード回数を重ねれば重ねるほど、勝率は5割に近づいていきます(そして手数料分マイナスが積み重なっていく)。
そしてこれは上級者にもほとんど同じことが言えます。
どんなに経験を積んでも勝率は6割とか7割とかには絶対になりません。
利食い幅と損切り幅の比率にもよりますが、仮に利食いと損切りの幅が1対1なら、5割2分くらい勝てれば立派な上級者です。
要するに上級者でも勝ったり負けたりを繰り返すわけで、FX勝ち組の中でも1ヵ月単位で一切負けなし、を繰り返せる人は、ほんのわずかしかしません。1日単位だとまず一人もいないのではないでしょうか。
FXでご飯を食べているような人ですら、年単位では負けなしでも、月単位では負け越す場合も少なくありません。
「くそ! 今月はマイナス200万。来月はなんとか取り返さないとやばい!」
専業FXトレーダーでも(少数の特例を除いて)こんなふうに日々を過ごしているものです。
これって楽しそうですか?
筆者は、FX歴長いですが、少なくともFX生活を満喫しているとは言えません。
精神的なストレスは未だに感じています。
現在40代ですが、正直50歳になったらFXやめるつもりでいます。
何故って体力的に無理だからです(笑)。
体力の続く間にどれだけ稼げるかの勝負。
そういうつもりで日々過ごしています。
為替レートを動かしているのは一部の投資機関である
とメンタル的な話ばかりが続きましたが、FXで勝ちづづける難しさは何もメンタル的なものばかりではありません。
これは株もFXも同じですが、基本的に株価や為替レートは、ヘッジファンドやメガバンクなど一部の投資機関が動かしています。
「動かしている」というと相場の全てが彼らに支配されているみたいですが、全ての個人投資家が買いを選択しても、莫大な資金力を持つ一部の投機筋が売りを選択すれば、相場は下に動きますので、結局は支配されているも同然です。
要するに短期的な視点でみれば個人投資家の意図やセオリーは為替相場では全くの無力です。
世界中の投資家が参加している為替取引は、日本の個別株と比べて取引高は数百倍にも上り、例え一国の政府と言えどもレート操作(為替介入)はやすやすとはできませんが、それでも膨大な資金を盾にした、横暴とも言えるやり方が、時にまかり通ってしまう場合がある点では株式投資とそうかわりません。
結局、私たち個人投資家は、大手の仕掛けに乗っかる形でしか利益を上げることができないわけです。
以下に彼らの仕掛けを逆用するか。
要するに心理戦ですね。
時間のない人はFXで勝つのは困難
FXが心理戦だとすれば、当然、相手の手の内等を読み取る必要がある、ということになります。
どんなタイミングで
どんなポイントで
彼らが仕掛けてくるのか。相場が大きく動くのか、あるいは動かないのか。
それを見極めるためには、時間の許す限り相場と向き合い、分析を重ねる必要があります。
要するにたまにスマホで儲かってるかどうかをチェックするだけ、みたいなやり方だと、勝つのは非常に困難だということ。
毎日のように相場をチェックするのは、本業のある人にとって、かなりしんどい作業だと思われます。
いきなり最初から大儲け、なら苦労も気にはならないでしょうが、普通は最初から勝つのはなかなか難しいです。
最近はシストレサービスが充実していますがシストレは基本的に「ローリスク・ローリターン」の安定資産運用型なので、一攫千金はまず無理。
そうなると、やはり大きく勝ちたいなら努力は欠かせないわけで……。
FX初心者の8割以上が1年以内に退場すると言われていますが、ほとんどの人が精神的に疲れ切ってやめていく場合が多いです。
FX難しい×
FXしんどい○
どちらかというと、筆者のFXに対する印象はこうです(笑)。
まとめ
以上、FXを始める前に必要な心の準備4つほど、でした。
まとまりのない長い文章になってしまったのでもう一度確認のために簡潔にまとめておきます。
- FXは心臓に悪い
- FXは楽ではない
- 所詮、投資の世界は金持ち有利
- ある程度時間を投資することも必要
あくまでここに挙げたものは、筆者の経験からくるものばかりで、他の投資家だともしかすると違った答えになるかもしれませんが、一応、参考までに頭に入れておいてくれればと思います。