ループ・イフダンとトラリピの比較
近年、トラリピユーザーが、アイネット証券の提供するシストレ「ループイフダン」へ移行する流れができつつあるようです。
ループイフダンとは、アイネット証券が提供するサービスで、基本的にはトラリピと全く同じと言っても過言ではない自動売買システムで、一部では「パクリ」などと揶揄されていたりするのですが、以前からトラリピ愛用者の間で問題になっていたマネースクエアの手数料問題(取引コストの高さ)を解消する新しいサービスとして、多くの人に受け入れられているようです。
ループイフダンとトラリピの違い
ループイフダンとトラリピの違いは、基本的には以下の3つしかありません。
- ループイフダンのほうが圧倒的に取引コストが安い
- ループイフダンはトラップ幅の設定ができない
- ループイフダンは選択可能通貨が4種類しかない(8種類に増えました!)
まず1。M2Jからアイネット証券にユーザーが流れている最大の原因は間違いなくこれでしょう。
マネースクエアのトラリピは、ドル円のスプレッドが4銭という信じられないくらいのスペックに加え、1万通貨以上での取引で3pips相当、1000通貨の取引では5pips相当の手数料が、買いと売り往復でかかります。
要するに1000通貨でトラリピでドル円を運用しようとすれば、スプレッドは4+5×2=14銭、ということになります。
いくらなんでも高すぎますよね(笑)。
当然、トラリピでは短期回転売買は無理ということになるため「トラリピは高金利通貨のスワップ目当ての長期運用向けのサービス」といってもいいくらいでした。
公式サイトでも高金利通貨での運用を推奨していますし、手数料の関係上、トラップの間隔も広め(公式では50pipsを推奨)にとるのが常識的な運用のしかたでした。
アイネット証券の手数料は超安い
対して、アイネット証券のループイフダンは、手数用は勿論0円。スプレッドもドル円2銭、とマネースクエアと比べてめちゃくちゃ安いです。
おまけにスワップポイントもマネースクエアが推奨する高金利通貨の豪ドル円で比較しても、ループイフダンのほうが上回っています。
これだけスペックに差があれば、ユーザーも黙っていないわけで、トラリピからループイフダンへの乗り換えは今後も続くことが予測されます。
ループイフダンはトラップ幅を設定できない
ループイフダンは、トラリピと違い、トラリピでいうところの「トラップ幅」を自分で設定できません。
「B 15_15(USD_JPY)」のように、既に設定されてある(あらかじめ用意されてある)ものの中から、ミラートレーダーのように選択して、自動売買を稼働させることになります。
ちなみに「B 15_15(USD_JPY)」は「買い、値幅15pips、ドル円」の意味で、値幅はどの通貨ペアを選んでも15銭、25銭、50銭、100銭(1円)の4種類しか選択できません。
というと、ループイフダンの欠点のように思われるかもしれませんが、いちいち面倒な設定をしなくていいと考えれば、長所とも言えます。
ループイフダンは取引可能な通貨ペアが少ない
ループイフダンは、選べる通貨ペアは、ドル円、ユーロ円、ポンド円、豪ドル円、の4種類しかありません(現在はユードドル、豪ドル円、NZドル円、カナダドル円の8種類に)。
対して、マネースクエアは、高金利通貨であるNZドル/円やトルコリラ円などを含む11種類。
トラリピやループイフダン系の自動売買システムは、基本的に損切りなしのほうが儲かる可能性が高いです。損切りの有り無し設定は一応可能ですが、損切りするなら、リピート系自動売買はあまり意味がないと個人的には考えています)。
そう考えると、高金利通貨と円の通貨ペアで、スワップ金利を得つつ、長期運用するのが得策のような気がするのですが、2ch等で口コミを見てみる限り、結構、レンジ相場が一番多いと思われるドル円で運用している人が目立ちます。
そう考えると、トルコリラや南アフリカランドがない、アイネット証券のループイフダンでも十分なような気がします。
- 高金利通貨での長期運用ならトラリピが有利
- ドル円での運用ならループイフダンのほうが圧倒的に有利
ということになりそうです。
ちなみに、ループイフダンはアイネット証券と同じISグループであるひまわり証券でも使えます。
全く同じシステムなので、ひまわりFXでループイフダンで資金運用することも可能です。
ただし、手数料が安いからといって安易にループイフダンを始めるのは、リスクが伴うので要注意です。