アイネット証券「ループイフダン」人気の理由と注意点
最近、トラリピ系自動売買が熱いです。
中でも、本家マネースクエアの「トラリピ」よりも、外為ジャパンの「iサイクル注文」やアイネット証券「ループイフダン」のほうが手数料の安さも手伝って口座数を伸ばしているようです。
ループイフダン1番人気の理由
ネットで口コミ等を検索してみるとわかりますが、トラリピ系自動売買サービスの中で一番人気はアイネット証券のループイフダンです。
おそらく理由は
- 設定が簡単
- 一番手数料が安い(というか無料)
- 必要証拠金が少なくて済む
の3点でしょう。
いずれもこれからトラリピを始めるようなトラリピ初心者にとってはもっとも重要な部分であり、それが口座開設数を劇的に伸ばしている要因なのだと思われます。
ループイフダンは短期運用向け
また、本来トラリピは長期運用のためのサービスで、決して短期運用向けではありませんでした(そのためクソ高い手数料でもギリギリでユーザーに許容されていた)。
でも、考えてみればわかるように、トラリピ系のシステムはレンジ相場で一番力を発揮します。
トレンド相場では運用成績はそれほど良くないことは、明らかでした。
長期投資の場合、トレンド相場に一度入ってしまうと、その間、運用成績は悪化、下手をすれば含み損が膨らみ、精神的ストレスに苦しむことになります。
だったら運用期間を短くして、レンジ相場の時だけ、資金運用してみよう。
そういう発想が生まれても不思議ではありません。
ループイフダンにはドル円が一番向いている
また、トラリピ系サービスはドル円での運用が一番向いています。
理由はドル円が一番レンジ相場が多いからですね。
でも、これまではドル円の特徴である狭いレンジでの回転売買には手数料の高さがネックとなって運用できなかったのです。
しかし、ループイフダンでは手数料は無料です。
結果、運用成績ランキングは以下のようになります。
当然と言えば、当然の結果ですね。
スワップ金利もアイネット証券のほうが有利
実は、ループイフダンとトラリピの比較では触れなかったのですが、豪ドル円や南アフリカランド円などの高金利通貨のスワップポイントも、調べてみると、アイネット証券は業界トップクラスにあります。
ここまで来ると、本家トラリピの存在意義はどこ?って聞きたくなるくらいですね(笑)。
ループイフダンの落とし穴
ただし、この設定の簡単さ、手数料無料、短期回転売買、というのは、初心者にとって一見ありがたい様に見える反面、デメリットも存在します。
それはリスク管理を怠りやすいという点です。
そもそもFX初心者にはデイトレーダー、それもスキャルピングプレーヤーが多く、そしてスキャルピングはコツコツドカンになりやすいことで有名です。
ループイフダンも、設定が簡単でドル円で短期運用すれば、一時的にそこそこの利益をコツコツと積み上げられる可能性は高いです。
ドル円はレンジ相場が多いので当たり前ですね。
しかし、短期回転売買は、それまでの流れが一転し、いざトレンド相場に突入してしまうと、下手をすれば大きな含み損へと繋がります。
これまで勝率が高かったこともあり、心理的にも、初心者には損切りの踏ん切りがつきにくく、大きな含み損(ドカン)となって、結局、トータルで見ると、大きなマイナス(コツコツドカン)、一気に資金を減らしてしまう例は少なくありません。
これはループイフダンでも同じことが言えます。
ループイフダン一番人気かつ最も運用成績の高い「ドル円_B15_15」の必要運用資金はだいたい3万円前後。
最低100万円は必要と言われる本家トラリピとは雲泥の差ですね。
でも、だからこそ注意が必要であることも忘れてはいけません。
- 面倒な設定は嫌!
- 手数料無料は当たり前!
- 少ない資金で始めたい!
こういうふうに思っている初心者の方は多いでしょうが、厳しい言い方をするなら、こういう人たちは資産運用を舐め過ぎです。
FXにしろ株式投資にしろ
- 研究・勉強は必須
- 優れたサービスに対価を支払うのは当たり前
- 資産運用にリスクはつきもの
こういう感覚は絶対に必要だと考えます。
FXやシステムトレードがお手軽簡単に始められるようになり、遊び感覚でFXを始める人が増えましたが、遊び感覚で勝てるほど甘い世界でないのはループイフダンでも同じです。
「簡単・無料・少ない資金でOK」というのは、勿論大きなメリットではありますが、初心者を貶めるためのFX業者側が用意した甘い罠でもあります。
長期的に利益を上げ続けるためには、リスク管理やトレード手法の研鑽が不可欠である点は普通のFXや本家トラリピとなんら変わりはない点は忘れないようにしたいものです。