ミラートレーダー勝てるストラテジーの選び方
ミラートレーダーで勝てる投資家になるためには、何よりも重要なのが、ストラテジーの選び方。そしてその組み合わせ方(ポートフォリオの組み方)と言って過言ではありません。
が、経験者なら知っていると思いますが、ミラートレーダーで提供されているストラテジーは中身(アルゴリズム)が公開されていません。
ここでは、公開されている少ない情報から、如何にミラートレーダーで効率よく利益を上げるのかを考えてみたいと思います。
目次
勝てるストラテジーの選び方
まずシストレ24などに口座を開き、ミラートレーダーをさあ、始めようという場合、ユーザーが最初に行くのがストラテジーランキングのコーナーだと思います。
ストラテジーランキングとは?
対象期間中に最も収益が大きかったストラテジーの上位30件が表示されるコンテンツ。対象期間毎、対象通貨ペア毎にもっとも収益が大きかったストラテジーを検索可能。対象期間は「30日」「90日」「180日」「12ヵ月」の4期間から。対象通貨関係なく、純粋にパフォーマンスでだけで検索することもできます。
しかも検索したストラテジー名をクリックすると、累積損益のグラフが描画され、最大ドローダウン(対象期間中に、損失が継続した幅
)やプロフィットファクター(損失に対する利益率)などの細かい成績も確認できます。
ミラートレーダーを始めた当初は、ランキングやその累積損益に目が行きがちで、それは決して間違ってはいないのかもしれませんが、やはり、それだけでは勝てるストラテジーの見極めとしては不十分です。
ストラテジー選びの最重要ポイント
最も重視すべきは2つ。それは取引回数とリスクリワードレシオ(平均利益と平均損失の割合)です。
何故、これらが重要かというと、FX取引で最も重要とされる「損小利大」が実現できているか否かを見極めるため。
取引回数が少なすぎると、これまでの運用成績が良くても、単なるまぐれ当たりの可能性があります。例え、ランキング上位であったとしても、この先どんどん順位を下げていくかもしれませんので、様子見が吉。
逆に取引回数が多すぎるのはシグナル発生条件が緩いともとれますが、たんに「短期トレードタイプ=少ない利益で決済するタイプ」である場合が多く、仮にそのストラテジーの1取引あたりの平均リスクリワードレシオが1を下回っているようだと、それは「短期型かつ利小損大タイプ」であることを意味することになります。つまりコツコツドカン型。
FXで一番やってはいけないとされるこの「コツコツドカン」タイプのストラテジーですが、ストラテジー検索で調べてみるとよくわかると思いますが結構多いです。
マニュアルトレードもシステムトレードも、やっていいことと悪いことは共通です。
だから、もしコツコツドカンタイプのストラテジーを見つけたら絶対に選ばないようにしましょう。
例え累積損益や勝率が優秀で、ランキング上位に位置していても、いつか大チョンボをやらかす可能性大です(笑)。
勝率は見なくても良いくらい
そして、実は勝率もはっきり言ってあまり関係ありません。
FXは「1勝9敗でも勝てる」と豪語する上級者がいるくらいです。大切なのは勝てる時に如何に大きく勝つか、そして負ける時に如何に損失を少なくするか、です。負ける時が10pipsで、勝つときに大きく100pipsなら、1勝9敗でも10pipsの利益になりますからね。
損切り幅と利食い幅を同じにしているスキャルピングプレーヤーでもない限り、勝率など全く無意味なパラメーターですから、シストレでこれを重視する理由はどこにもありません。
- 取引回数が少なすぎるものはもう少し様子を見よう
- 取引回数が多くリスクリワードレシオが1以下のものは地雷
この2点を意識するだけで、少なくとも地雷ストラテジーを避けることが可能になります。
損切りの仕方に注目する
FXで勝てない人の多くは「損切りがうまくできない」と言われています。これはシステムトレードでも同じ。
勝てないストラテジーは損切りがうまくできません。
例えば、ストラテジーの取引履歴を見て、損切りが続いている場合。
その連続損切り数が最大保有ポジションと同じか、あるいはそれ以上続いていた場合。このタイプのストラテジーはナンピンがアルゴリズムに組み込まれていている可能性大です。
ナンピンは上手い人がやれば、立派な戦略として成り立ちますが、下手くそな人がやると痛い目にあいます。
ナンピンはFX初心者がやってはいけないことの一つとしてFX入門書のにも書かれてありますよね。
ミラートレーダーに用意されているストラテジーは開発するのにあまりお金がかかっていない、言い換えれば、そんなに質が高いとは言えないストラテジーばかりです(大手ヘッジファンドなどは数億ドルを超える莫大な開発費をかけて、複雑な計算を必要とするストラテジーを、複数のスーパーコンピューターを使って運用しているとか)。
ミラートレーダーで提供される無料の質のあまり良くないストラテジーがナンピンをうまく使いこなせる可能性は低い、と、少なくとも疑ってかかるべきだと思います。
取引履歴を見てストラテジーの損切りの傾向から、ナンピンをおこなっているか否かを見極めることができれば、勝てないストラテジーを選んでしまう可能性を少なくできます。
トレンドフォローか逆張りか
ストラテジーランキング等を見てもらえればわかりますが、長期間にわたって安定して利益を出し続けているストラテジーは、基本的にトレンドフォーロータイプです。
FXの入門書にも「初心者はトレンドフォローを意識せよ」と書かれています。
それはトレンドフォローを意識することで損小利大になりやすいからに他なりません。
逆に言うとレンジ相場で利益を上げやすい逆張りタイプは、負ける時も勝つときも、同じくらいの損益になりやすく、結局収支トントンになりがち。これはシストレでも裁量トレードでも同じです。
繰り返しますが、ミラートレーダーで選択できる300種類以上のストラテジーは、そのほとんどが低品質なストラテジーです。
言ってしまえばあまり優秀ではなく状況に応じた機転の利いたトレードができませんから、FX初心者でも勝ちやすいとされるトレンドフォローを単純に繰り返すタイプのストラテジーのほうが総じて利益が出やすい傾向にあるのは、ある意味当たり前かもしれません。
短期売買タイプか中長期タイプか
これもストラテジーランキングを調べれてみれば一目瞭然ですが、長期間にわたって安定して利益を上げているタイプは、中長期タイプのストラテジーが多いです。
これは為替相場はレンジ相場が多く、レンジ相場型の逆張りエントリータイプのストラテジーは、短期での売買が多くなってしまうからです。
- 逆張りタイプ=短期売買型
- トレンドフォロータイプ=中長期型
こう考えても良いくらいです。
となれば前述した理由と合わせて、選ぶべきは中長期タイプのストラテジー、ということになります。
デイトレやスキャルピングが得意なストラテジーで、優秀なものは残念ながらほとんどないのが現状なので、ミラートレーダーでの資産運用を考えている人は、すぐに結果を欲しがるデイトレ脳(FX初心者に多い)を脱却し、中長期運用型に慣れる必要があります。
ミラートレーダーは宝探し
以上、いろいろチェックすべきポイントを見てきましたが、結局、ミラートレーダーの攻略法は宝探しに似ていると思いませんか。
大量のゴミ(大きな損失を発生させてしまうリスクの高いストラテジー)の中から、掘り出し物(安定してしっかりと利益を積み重ねてくれる優秀なストラテジー)を如何に見つけることができるか。
これにつきます。
これこそが攻略のポイントであり、ミラートレーダーの面白いところだと言えるでしょう。
シストレも裁量トレードも基本が大切
- 利小損大トレードを繰り返すタイプはNG
- ナンピンを多用するタイプはNG
- 逆張りタイプもできるだけやめる
- 取引回数が多いタイプもできるだけやめる
この4タイプのゴミをストラテジー選びの選択肢から消去する。
ミラートレーダー攻略の最初の第一歩はそこから始まる、と個人的には思っています。
ちなみに逆張りタイプはレンジ相場では威力を発揮する可能性がありますが、その場合、今の相場がトレンド相場なのかレンジ相場なのかをプレイヤー自身が独力で見極める必要があります。
ただし、うまく見極めることができても、前述したように逆張りタイプは、収支がプラスマイナスがほとんど同じになりがちなので、個人的にはあまりお勧めしません。
要は無料で提供される他人が作ったストラテジーに、FX上級者のような高度なトレードテクニックを期待するな、ということですね。
FX初心者でもできる基本的なルールを、ただ実直に守っているストラテジーこそが、実は一番優秀だったりします。