FXで月収100万円以上稼ぎたい!
FXで一攫千金を夢見ている人にとって、やはり月収100万円というのは最初の目標というか通過点のように感じているのではないでしょうか。
筆者自身、最終目標が月100万という、あまり欲のない方には、ほとんどあったことがありませんし、実際、会社を辞めて専業になるかどうかを決める最低限の収入が月収100万円くらい、という方のほうが多い様に思います。
が、FXのみならず、投資や投機で月100万を安定して稼ぐというのは、投資金が数千万以上あるというような方を除いて、相当難易度が高いことは言うまでもありません。
単純にいって、レバレッジが同じなら月50万円稼ぐ場合の約2倍の難易度です(当たり前ですが)。
月100万稼ぐための戦略
前回までと同じように、月100万をデイトレで稼ぐ場合を想定して、シミュレーションをしてみたいと思います。
- トレードスタイルは1日20回、1月400回程度のデイトレ
- 1トレードで目標30pips抜き
- 1月の取引コスト120pips(スプレッド0,3pipsで計算)
- 取引枚数10枚(10万通貨)
前回までと同じく、この条件で月100万稼ぐためにはどのくらいの勝率が必要なのかを計算してみます。
1か月の目標利益は1000pipsなので、取引コストと合わせて、1120pips勝ち越す必要があります。
1120÷30は37,33なので、計算を簡単にするために38とすると、400トレード中、219勝181敗(勝率5割4分8厘」が必要であることがわかります。
- 月30万の場合:5割1分8厘
- 月50万の場合:5割2分5厘
- 月100万の場合:5割4分8厘
先ほど、月50万稼ぐ場合に比べ、難易度約2倍と書きましたが、勝率として見てみると、たったの2分(0,02%)アップしたにすぎません。
例えば、プロ野球の年間の勝敗に換算すると月50万(210勝190敗)と月100万(219勝181敗)ではわずか9ゲーム差。しかも150試合ではなく400試合です。
こう考えると、難易度2倍というのは言い過ぎなようにも感じますが、実際、やってみるとわかりますが、この2分の差はとてつもなく大きいと言えます。
何故なら、何度も繰り返しますが、じゃんけんや丁半博打といったギャンブルの場合、回数を重ねれば重ねるほど勝率は5割に収束します。
つまり、5割を5割1分にすること自体が、もう既に難易度が高く、短期的には運に頼ったトレード手法でも達成できますが、何カ月、何年と続けてこの勝率を維持させるには、それなりに優位性のあるトレードルールを確立する必要があります。
要するに勝率5割1分でもトレーダーとして「ワンランクアップ」しないことには達成不可能なわけですから、月100万には「フォーランクアップ」が必要なことになります。
この4ランクアップというのは、筆者の経験的に見て、FX初心者は勿論、FX歴数年の中上級者でもなかなか到達できない、あるいは一生到達できない人も少なくないのでは?、と思えるくらいの数字です。
実際、筆者のかつて上記のシミュレーション同様のトレードを続けていた時期がありますが、その時の勝率は、大体5割1分ちょっと程度でした。だから余計にそう思うのかもしれません。
結論:月収100万を目指すのなら運用資金は1000万ほど必要
上記の数字は、運用資金100万円、取引枚数10枚(レバレッジ10倍)での数字でした。
これを、運用資金1000万円、取引枚数100枚(レバレッジ10倍)に変えるとどうなるでしょうか。
- トレードスタイルは1日20回、1月400回程度のデイトレ
- 1トレードで目標30pips抜き
- 1月の取引コスト120pips(スプレッド0,3pipsで計算)
- 取引枚数100枚
この場合、目標となる1月の利益は1000pipsから100pipsと大幅に減らすことができます。
取引コストと合わせ、月220pips勝てばいいということになり、220÷30=7,333なので8として計算したとしても、必要勝率は、月4つの勝ち越し、つまり204勝196敗、つまり5割1分以下ということになります。
そしてこれは言うまでもなく、100万円の運用資金で月10万を目指す場合と、必要勝率は全く同じです。
勿論、100万円の元手で月100万稼ぐことは決して不可能ではないでしょう。
しかし、これは稀なケースで、筆者の場合や筆者の知り合いのケースだと、FXで月収100万円超えている人は、だいたい運用資金は1000万前後ある場合が多いです。
たった100万円の元手で月収100万の場合、年利1200%にもなるわけですから、これを安定して成し遂げることのできるトレーダーは、おそらく全国にも数えるほどしかいないのではないでしょうか(勿論、会ったことはありません)。
FX初心者は着実に資金を増やすことを考えるべし
FXは取引コストが安く、レバレッジ25倍(法人口座なら70倍程度)までかけられるため、少しでも優位性のあるトレードルールさえ身につけてしまえば、誰でも案外簡単に稼げるようになれると個人的には思っていますが、それでも限度があります。
勿論、才能やどれだけエッジの効いたトレード戦略を組み立てられるかにもよりますが、無理のし過ぎは非常にハイリスクであることだけは確かです。
もっともリスクコントロールに長けている人なら、少々無理しても大丈夫なのかもしれませんが、筆者を含め、ほとんどの一般人にとって、多大なリスクを抱える資金管理は、一歩誤ると、あっという間に資産を失ってしまう結果になりかねません。
FXをやるということ自体がもう既にリスキーなわけですから、リスクは覚悟の内だ!という人もいるかもしれませんが、それでもリスクは少しでも低いに越したことはないはずです。
わざわざ台風の日にサーフィンに挑戦しなくても、少しずつFXトレーダーとして成長していくことができれば、いずれ大きな利益を得ることは十分可能です。
ですが、初心者のうちから無理をしすぎて、そこでなけなしの資産を失ってしまえば、リカバリーは相当困難になってしまいます。
結局、運用資金が多ければ多いほど、月収100万円は達成しやすいわけですから、着実に資金を増やすことを(少なくとも初心者の内は)考えたほうが賢明だと言えます。
- まずは少額から。レバレッジも低め
- 着実に投資金を増やす
- 自信がついて来たらレバレッジも上げていく
このやり方だと確かに時間はかかります。一攫千金というわけでもありません。
しかし、最も低リスクかつ確実な方法です。
どちらを選ぶかはその人次第ですが、筆者なら断然後者のほうをお勧めします。