FXは心理ゲーム、株は宝探しゲーム。

私は短期トレーダーなので、FXも株も投資ではなく投機(マネーゲーム)として認識していますが、FXと株では勝つために必要な知識やテクニック、つまりゲームとしての特性は全く違うと感じています。

株は宝探しゲーム

例えば、私は株式投資は、宝探しゲームのようなものだと思っています。

株の場合、仮に会社の業績が良ければ、必ず株価はアップします。逆ならダウンです。単純ですね。

これはつまり、会社の業績が事前に予測できれば大儲けできることを意味します。

ただし、業績予測のためには、多くの知識が必要です。その会社の将来性を見極めるための知識です。

決算書の読み方から、これから何が流行り、何が売れるのか。どんな会社が生き残り、どんな業界が廃れていくのか。
経済の知識や感性のあるなしが株で儲けることができかどうかの大きな分かれ目といえます。

勿論、ファンダメンタルズではなく、テクニカルチャート分析主体で勝って人も多くいますが、そういう人でも「この銘柄は仕手株で、株価操作が起こりやすい」だとか「この会社は近々倒産するらしい」といった情報がないと、思わぬ損失を負ってしまうものです。

東証一部上場企業だけでも2000社近くあるわけで、その中から「儲かりやすい銘柄」と「儲かりにくい銘柄」を見極める必要があるのは、ファンダメンタルズ派もテクニカル派も同じ。

そう考えると、株式投資は「宝探しゲーム」に例えるのが一番しっくりきます。

1年で100倍になる銘柄を見つけることができれば、1年で100万円を1億円にできる。

これが株式投資の魅力だと思います。

FXは心理ゲーム

対して、FXは心理ゲームの一面が強いと感じます。

まずFXでは、株に比べ銘柄選択のような面倒なことをする必要はありません。
メジャー通貨は、米ドルとユーロとポンドなど数えるしかありませんし、現在の世界はほぼ米国の独り勝ち状態で、為替を動かすニュースや材料はほとんど米国がらみ。そのため、各通貨ペアの値動きの特徴も株ほど複雑ではありません。

>>FXは取引通貨ペアを決めるところから始まる

株のように複雑な知識を必要としないがために、上級者と初心者の間の知識の壁はほとんど存在しないため、株よりも初心者にとって参入の敷居が低いと言えるでしょう。

ただし、知識の壁がないからといって、経験の壁がないわけではありません。

例えば、株価が会社の業績に素直に左右しやすく、知識さえあればあるほど先を予測するのが容易くなるのに対し、為替の値動きはどんなに知識量があっても、それだけでは予測するのは難しいといえます。

理由は、為替には適正価格がないため。
為替のレートは各国の通貨の「価値」によって決まるものですが、米ドルとユーロと英ポンドと円の価値を、世界中の誰もが納得のいくように、適切に数値化するのは、まず不可能です。
これは専門家の間でも、各国の経済状況や通貨価値について、大きく意見が分かれてしまうからに他なりません。

要するに為替相場は、共通認識が生まれにくく、トレンドが発生しにくい、といえます。

>>FXにレンジ相場(ボックス相場)が多い理由

では、為替相場が大きく動く要因は、いったいどのようなものでしょうか。

上がると思う人が多ければ上がる。下がると思う人が多ければ下がる。
これは株でもFXでも同じです。

そして為替相場を動かす要因はそれほど多いわけではありません。

しかし、株式投資における「企業価値」のような絶対的な指標がないがために、それらが複雑に絡み合い、その時の相場の状況(テーマ)によって、どの要因が、もっとも大きく投資家の心理(群集心理)に影響を与えるかで、相場の動く方向は180度違ってきます。

例えば米国の失業率が改善の兆しを見せている場合。

初心者なら、米国の経済状況にプラスとみて、ドル買いの材料としてすぐに反応してしまいがちです。

しかし、米国が好景気になることは、アメリカの経済に依存している日本にとっても欧州にとってもプラスです。米国が好景気になれば、日本の車や電化製品がよく売れ、日本の企業の業績がアップすることを考えてもらえればわかりやすいですね。

逆に米国の景気が悪くなると、日本の景気も悪くなるため、日本の株式市場は低迷しますが、為替レートに関していうと、ドル安円高になります。つまり、日本の景気が悪くなっているのに日本の通貨が買われるという不思議な現象が起こるわけです。

しかしこれは不思議でもなんでもなく、世界経済の中心が米国であるため

米国の景気が改善→ドル買い(ドル高円安)
米国の景気が悪化→ドル売り(ドル安円高)

という現象が起こっているにすぎません。
要するに世界中の投資家は誰も日本の経済状況などみていないわけです。

日本と米国の場合は、上記のように単純ですが、では米国と欧州(ユーロ)の場合はどうなるか。

  1. 米国の景気が改善→素直にドル買いユーロ売り
  2. 米国の景気改善は欧州にとってもプラスと見てユーロ買いドル売り

二つのシナリオが考えられます。

米国の経済の善し悪しに、投資家の関心が集まっている場合は1のシナリオが、ユーロ危機など、ユーロ経済の善し悪しに投資家の関心が移っている場合は、2のシナリオが進行します。

他のFXトレーダーたちが現在の世界情勢をどのようにとらえているか。
それを見極めることができなければ、FXではうまくトレンドに乗ることはできません。

また、為替相場を動かす要因は日々変化するでも書きましたが、為替が大きく動く時はヘッジファンド等の介入(ストップロスハンティング)が先導していることが少なくありません。

チャート上のどのポイントに、他の投資家のストップロスが並んでいるか。

そういったことも見極める必要があります。

  1. 米国の経済指標が良好
  2. 素直にドル買い(円売り、ユーロ売り)優勢になる
  3. しかしその日は金曜日。土日にどんなサプライズが行われるかわからないから、多くの投資家が利益確定売りへ。ドル売りが強まる
  4. 加えて、要人のサプライズ発言が飛び出し、一気にドル売りが強まる
  5. ドル売りの流れに乗っかるようにヘッジファンドが乗っかり大量の売り(ストップロスハンティング)を仕掛けてくる
  6. ドル大暴落へ
  7. と思ったら、やはり週末要因もあり、勢いはすぐに収まり、その後盛り返すと、結果、ドル円のレートはたいして動かず終了

また、上のは一例ですが、為替相場では、こういった上へ下へといろんな要因で乱高下する時が少なくありません。
しかも、1の要因で必ずしも2のドル買いに繋がるわけでもなく米国の経済指標が良い結果になることが、多くの投資家の想定内だった場合、逆に直後に利益確定売りが優勢に移る場合もあります。

  • 世界中の他の投資家は今どういったテーマに関心を寄せているか
  • ストップロスハンティングが起こりそうなチャートポイントはどこか
  • 過去、同じような状況下でどのように相場がうごいたか

群集心理分析と、経験と駆け引きのうまさ、そして何よりもどんなサプライズが起こっても動じないメンタル的な強さがFXでは求められます。

FXが心理ゲームだと私が思う理由。少しはわかってもらえたでしょうか。

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