FXはスワップ金利で稼ぐこともできる

FXの基本は前回お話したとおりですが、FXでどうやって利益を上げるかは、だいたい理解してもらえたでしょうか?
前回、ドル円100円の時、1万通貨をロング(ショート)で、ドル円が101円(99円)になった時に決済すれば、1日1万円の損益が発生すると説明しました。

チャートを分析したり、世界経済の動向を予測したりして、その日の戦略を立て、買い(ロング)で勝負するか売り(ショート)で勝負するかを決め、FX業者のシステムを使って発注、うまく予測が当たれば、まさに日給1万円のアルバイトになります。
分析時間にもよりますが、時給に換算すれば、かなりおいしいアルバイトとなりうるばかりか、レバレッジを利用すれば、大きな利益を短期間で稼ぐことも可能です。
実際は、なかなかそうはうまくいきませんが(笑)。

FXは2種類の稼ぎ方が存在する

このように、為替レートの変動を利用して得る利益のことを為替差益(キャピタルゲイン)と言い、FXの醍醐味はまさにこのキャピタルゲインを得ることにあるのですが、実はFXにはもう一種類の稼ぎ方が存在します。

キャピタルゲインとインカムゲイン

FXは、システム上、外貨の売買をしているわけで、実際に売買しているわけではないのですが、通常、その外貨を保有した際に得られる利息のようなものを得ることは可能です。

例えば、円の場合、普通預金の利息は年0,02から0,3%程度と微々たるものです。
が、外国には年率数%を超えるところが存在します。

主要各国の政策金利(2017年6月現在)

  • 日本 0.10%
  • アメリカ 1.005%
  • 欧州 0.00%
  • 英国 0.25%
  • 中国 4.35%
  • カナダ 0.50%
  • オーストラリア 1.50%
  • ニュージーランド 1.75%

円をオーストラリア・ドルやニュージーランド・ドルなどの高金利通貨に変えて預金して、多くの利息を得よう、とする投資方法を外貨預金というのですが、FXではこの外貨預金と同じようなことができます。

円を売って外貨を買う、例えば米ドル1万通貨を業者の取引システム上で保有することを、FXでは建玉あるいはポジションを持つ、というのですが、ドル円ロングポジションを日をまたいで保持する場合、米ドルと円の金利差に応じてスワップポイント(スワップ金利とも言う)を得ることができます。

ドル円1万通貨ロングポジションを持つ、とは証拠金を担保に、FX業者から円を(ドル1万通貨購入分)借りて、1万ドルを保有している状態のことです。

この状態で日をまたぐ(正確にはFX業者の1日の取引時間の終了である翌日早朝6時~7時ごろ)をまたぐことで、米ドル1万通貨分の金利を得ることができ、同様にFX業者に、借りている分の円の金利を支払う必要があります。

と書くと、少々ややこしかったかもしれませんが、要するに日本よりも高金利の外貨と円との通貨ペアでロングポジションを日をまたいで保有すれば、両国の金利差に応じたスワップ金利が得られる、ということを意味します。

例えば、NZドル円のロングポジションを持った場合、NZドル1.75%-日本円0.10%=1.65%の金利を受け取ることができる、というわけです。

このスワップ金利(スワップポイント)こそがFXのもう一つの稼ぎ方であり、その利益のことをインカムゲインと呼びます。リーマンショック以前は、オーストラリアやニュージーランドは10%前後の高金利でした。
リーマンショック以来、どの国も政策金利を下げる方向へ動きましたので、今はそんなにうまみはありませんが、それでもインカムゲイン目当てに高金利通貨と円との通貨ペアをメインに取引を行うFXトレーダーは数多く存在します。

FX業者によりスワップ金利は異なる

スワップ金利が1日いくらもらえるかは、FX業者によって微妙にことなりますが、人気の高金利通貨オーストラリアの豪ドルと円のペアの場合、1日約50円程度が、もらえます(2017年6月時点)。

豪ドル円の1万通貨でのロングの場合、たった1銭、マイナスに動いただけで、100円の為替差損になるため、はっきり言って、キャピタルゲイン(為替差益)とインカムゲインでは、比べ物にならないくらいキャピタルゲインのほうが大きく「インカムゲイン目当てにFXをするなんてナンセンスだ」という方もいます。

が、前述したように外貨預金の代わりとして、FXを用いる場合、FXは外貨預金よりも低コストで行えるなど便利な点が多く、例えば、貯金が1000万円くらいあるなら、豪ドル円を、レバレッジ1倍で、10万通貨購入して、そのままずっと放置しておくだけで1日500円程度のスワップ金利を得ることが可能になります(1年だと365×50=18250円)。

リスクをしっかりと計算し、レバレッジを利用(例えばレバレッジ10倍)、100万通貨の豪ドル円ロングポジションなら、その10倍の利益を得ることになるため、単に銀行に預けておくだけと比べれば、かなりのお得感があることが理解してもらえるのではないでしょうか。

スワップ金利目当てにFXを始めようと言う方は、できるだけ有利な条件(スワップ金利)を提供してくれるFX業者を選択したほうが、良いと言えます。

豪ドル円スワップポイント・スプレッドでFX業者を比較

説明を省きましたが、付け加えると、例えば豪ドル円のショートポジションを日をまたいで保有すると、マイナスのスワップ金利が発生し、こちらが支払う立場になるので要注意です。

キャピタルゲインかインカムゲインか。

どちらを目当てにFXをするかは人それぞれですが、一番いけないのは、どっちつかずになってしまうことです。
両者の手法は、全くその戦略が異なりますので、どっちつかずになってしまうと、トレード手法がブレることに繋がります(初心者にこういう人が多いです)。
そこの部分だけは、しっかりと頭に入れておいてください。

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