海外バイナリーオプション業者は詐欺業者なのか?
グーグルで「バイナリ―オプション」と検索すると、上位に表示されるのは海外バイナリー業者の比較サイトばかり。
なので、バイナリ―オプションと言えば、海外バイナリー業者でやるもの、と思っている人が多いかも知れません。
しかし、海外バイナリー業者の多くは、日本の法令に従っていない場合が多いようです。
通常は、例え、外国の企業であっても日本で金融商品取引業を営むためには、金融庁に登録し、日本の法律に従う必要があるのですが……。
果たしてこんな業者の口座にお金を振り込んで大丈夫なのか。
今回はそのあたりについて詳しく解説してみたいと思います。
目次
海外バイナリー業者における詐欺行為が頻繁に発生中
近年、初心者FXトレーダーと海外FX業者とのトラブルが絶えないようです。
主なトラブルは出金に関するものばかり。
- キャッシュバック目当てで口座開設したものの、お金が引き出せない
- 利益が出たので出金しようとしたが出金に応じてもらえない
要するに
損失が発生している間は、何の問題もなくトレードが続けられるものの、いざ、利益が出て口座から出金しようとしても出金できない。
あるいは、キャッシュバック目当てに1回だけトレードしてすぐにやめるつもりがキャッシュバックがもらえないばかりか口座にいれたお金も戻ってこない。
こういったトラブルが頻繁に発生しています。
特に海外FX業者は高レバレッジで、海外バイナリー業者はペイアウト倍率の高さで、国内業者にない利点を強調している場合が多いです。
加えて海外業者のキャッシュバックキャンペーン(1回トレードで1万円キャッシュバック等)は、国内業者のキャッシュバックキャンペーン(100回取引で1万円など)と比べてかなりお得。
しかし、実際には詐欺業者で、入金したお金は決して戻ってこないのです。
これは立派な詐欺行為に当たります。
金融商品取引法に基づく登録を受けていない海外所在業者が、インターネットに日本語ホームページを開設する等により、外国為替証拠金取引(FX取引)や有価証券投資等の勧誘を行っている例が見受けられます。
また最近、海外所在の無登録業者と、インターネットサイトを通じて、為替のバイナリーオプション取引を行い、トラブルになっている例も見られます(金融庁公式サイト)。
金融庁の公式サイトでも十分に注意するようにとのことですが、未だ詐欺業者の勢いは一向に収まる気配がありません。
海外詐欺業者の特徴について
上記のような詐欺行為を行っている海外業者には、共通点があります。
それは金融庁に金融商品取引業者としての登録を行っていないことです。
金融庁に登録するということは、日本の法律に従って営業活動するという、いわば誓いのようなものです。
これは、逆に言うと、登録していない海外FX業者は日本の法律に従わないことを態度として示していると言えます。
もしあなたが例えば外国に会社を作って、なんらかのサービスの提供を始めたとします。
その場合、絶対に外国の法律に従わなければなりません。
これは常識ですよね?
金融庁に金融商品取引業者として登録していない海外FX業者並びにバイナリー業者は、そういった常識すら持ち合わせていないといっても過言ではありません。
何故、詐欺業者を取り締まることができないのか
ここ十数年の間に、インターネットの普及により、ネット上で営業する場合、その国の法律に従わなくても、営業活動が可能になってきました。無修正アダルトサイトやネットカジノ、あるいは海外バイナリーオプション業者のようにです。
日本では無修正アダルト動画等の閲覧サービスの提供が禁止されています。
日本ではカジノなどの運営は禁止されています(あまり知らない人が多いかもしれませんが)。
日本ではギャンブルを想起させる形態でのバイナリ―オプションサービスの提供は、自主規制という形で実質禁止されています。
しかし、アダルトサイトやネットカジノ、海外バイナリーの運営業者はその存在こそ知られていますが、一向に取り締まられる気配がありません。
それは何故か。
彼らが取り締まりを受けていないのは、別に取り締まる必要がないからではありません。
海外所在の業者による運営であるがゆえに、金融庁もその正体がわからない場合が多く、取り締まることができないのです。
無登録の海外所在業者は、業務の実態等の把握が難しく、仮にトラブルが生じたとしても業者への追及は極めて困難ですので、無登録業者との契約は行わないようにしてください。
無登録業者から勧誘を受けた場合には、金融庁金融サービス利用者相談室に情報提供をお願いします(金融庁公式サイトより)
実態が把握できない、とは、簡単に言うとどこの誰が運営しているのかわからないということです。
ここまで海外業者、と繰り返し述べていますが、ネットカジノや海外バイナリーの日本語サイトは、海外のサーバーを利用しているだけで実際は日本人が運営しているのかもしれません。
それでけでなく、本当に海外に存在している会社なのかどうかもわかりません。
こういった業者は調べてみると実際は存在しないペーパーカンパニーである場合が多いため、金融庁も手出しできない、というのが現状のようです(調べても時間とお金の無駄になってしまいます)。
日本人詐欺師が、まるで海外の業者であるかのように装い、海外のサーバーを使って足がつかないよう運営している。
それがネットカジノであり、無修正アダルトサイトであり、(無登録の)海外バイナリー業者、というわけです。
無登録の海外バイナリー業者は全て詐欺業者なのか
基本的に筆者は、金融庁に金融商品取引業者として登録していない海外FX業者並びに海外バイナリー業者は全て詐欺業者だと思って間違いないと思っています。
理由は、何故、彼らが金融庁に登録しないかを考えればわかるはずです。
金融庁に登録するということはどこの誰が運営しているのかをはっきりさせる、ということに繋がりますから、少なくとも運営責任者(会社の代表者)はその名前を登録する必要がありますし、トラブルが生じた際、責任を取る必要があります。
しかし、詐欺業者は、トラブルが理由で裁判で訴えられたりしたら困りますよね?
だから彼らは決してその正体や実態を知られるわけにはいかないのです。
それに、国内大手のFX業者ですら、結構ぎりぎりのレベルで営業しています。
要するにこれ以上投資家有利な条件にしてしまうと、国内業者は赤字になってサービス提供が続けられなくなってしまう恐れがある状態で運営されています。
なのに、詐欺業者は、国内バイナリー業者よりも明らかに投資家有利の条件を提示しています。
おそらく真っ当なことをしていれば、必ず赤字になるレベルです。
彼らは、キャッシュバックなどにつられる馬鹿な顧客を集めて、最初から詐欺行為を行うつもり。
そう考えるのが妥当な判断だと思いませんか?
詐欺業者かどうかを見分ける方法
その海外バイナリー業者が詐欺業者かどうかを見分ける方法は簡単です。
金融庁に登録しているかどうかを調べるだけ。
金融庁の公式サイトでは日本での営業を許可されている海外業者の一覧を見ることができます。
しかし、ここに自分のお目当ての業者が乗っているかどうかを調べるのは一苦労。
もっと簡単な方法があります。
それは口座開設ページの下のほうを見ること。
例えば、海外バイナリー業者であるIG証券の場合、口座開設ページの下のほうに以下のように明記されています。
同じく海外バイナリー業者である「FXトレード・フィナンシャル」の場合も、口座開設ページの1番下のほうに、以下のような記述がみられます。
上記2社は世界的にも非常に有名なFX業者で、日本市場でFXサービスを提供するために、金融商品取引業者として金融庁に登録するだけでなく、日本法人を設立。日本国内に営業所を持っています。
ちなみに法人とは「人間ではないが、法律上人格を認められ、法律行為を有効になし、権利・義務の主体となりうる資格を与えられたもの」です。
簡単に言うと、日本法人を設立することは、何かトラブルがあって、顧客から訴えられるようなことがあれば、逃げも隠れもせず、堂々と日本の法律に基いてトラブルの対処にあたります、ということ宣誓するのと同義です。
もっと簡単に言うと
日本法人資格を持つ海外業者:トラブルがあれば裁判で訴えることが可能
日本法人資格を持たない海外業者:トラブルがあっても裁判で訴えることが不可能
ということです。
加えて、金融庁に金融商品取引業者として必要な情報を提出しないまま営業しているような業者は
どこの誰が運営しているのか
本当に海外に営業所があるのか
すらも不明です。
トラブルがあっても、訴えることのできない、どこの誰が運営しているのかもわからない業者と、逃げも隠れもせず、堂々とその責任の所在を明らかにしている業者。
あなたならどちらの業者にお金を預けたいですか?
少なくとも筆者は前者の正体不明の業者には1銭たりとも運用資金を預けたくはありません。
ハイローオーストラリアは詐欺業者ですか?
詐欺業者だと思われます。
少なくとも
日本法人を持たないため、トラブルがあっても訴えることはできない。
金融庁への登録をしていないため、どこの誰が運営しているのかもわからない。
そういう業者です。
オプションビットは詐欺業者ですか?
詐欺業者だと思われます。
少なくとも
日本法人を持たないため、トラブルがあっても訴えることはできない。
金融庁への登録をしていないため、どこの誰が運営しているのかもわからない。
そういう業者です。
ファイブスターズオプションは詐欺業者ですか?
詐欺業者だと思われます。
少なくとも
日本法人を持たないため、トラブルがあっても訴えることはできない。
金融庁への登録をしていないため、どこの誰が運営しているのかもわからない。
そういう業者です。
theoption(ザ・オプション)は詐欺業者ですか?
詐欺業者だと思われます。
少なくとも
日本法人を持たないため、トラブルがあっても訴えることはできない。
金融庁への登録をしていないため、どこの誰が運営しているのかもわからない。
そういう業者です。
anyoption(エニーオプション)は詐欺業者ですか?
詐欺業者だと思われます。
少なくとも
日本法人を持たないため、トラブルがあっても訴えることはできない。
金融庁への登録をしていないため、どこの誰が運営しているのかもわからない。
そういう業者です。
Yバイナリーは詐欺業者ですか?
以下、同上。
バイオプは詐欺業者ですか?
以下、同上。
CTオプションは詐欺業者ですか?
以下、同上。
フレンズオプションは詐欺業者ですか?
以下、同上。
ネクストトップオプションは詐欺業者ですか?
以下、同上。
2chや2chまとめサイトで人気なのに本当に詐欺業者なの?
ちなみに海外バイナリ―オプションの人気に火が付いたのは、2chでの書き込みや2chまとめサイトの影響が大です。
海外バイナリー業者は主に2chで自作自演の書き込みによる宣伝を行っています。
これは悪質出会い系サイトと同じやり口です。
海外バイナリー儲かりすぎワロタwww
海外バイナリーで日給10万円簡単すぎwww
出金トラブル?俺は大丈夫だったけど?
みたな感じで、宣伝しているようです。
また、冒頭で「検索でバイナリ―オプションと検索すると、海外バイナリー業者の比較サイトばかりが上位にくると述べましたが、2chまとめも含めて皆ステマサイトと思って間違いありません。
これはアフィリエイトという仕組みを利用していて、1人海外バイナリー業者を紹介するたびに数万円サイト運営者に支払われるという仕組みになっています。
紹介料欲しさに、2chまとめサイトや海外バイナリー業者の比較サイトの運営者は、ある意味必死になってサイトユーザーに海外バイナリー業者への口座開設を薦めているわけです(だから検索上位は海外バイナリー業者の紹介サイトであふれています)。
当サイトも国内FX業者をこのアフィリエイトの仕組みを利用して紹介していますので、同じ穴の狢だと言われれば反論はできませんが、国内FX業者の紹介料が1人あたり1万円程度なのに対し海外FX業者の紹介料は国内業者の3倍はあるようです。
国内FX業者の多くは、どこも赤字ぎりぎりのラインで運営していると聞きます。
なのに、海外FX業者は、国内業者よりも投資家有利の条件が多すぎます。
彼らはどうやって利益をあげているのでしょうか。
この点も彼らが詐欺業者であることを証明しているように思いませんか?
海外バイナリー業者は閉鎖と新規立ち上げを繰り返している
ちなみに海外バイナリー業者の日本語サイトは、悪評がある一定以上広まると、サービス終了して閉鎖されるようです。
筆者はこの数年の間に数えきれないくらいの海外BO業者がサービス終了したのを知っています。
そして、彼らは、新しい名前の海外バイナリー業者を名乗り、新しい日本語サイトを立ち上げ、上記のアフィリエイトという仕組みを使って新規顧客(カモ)を集めて儲けているようです。
なので
最近、日本でサービスを始めた人気の海外バイナリー業者=1年前に閉鎖された悪質バイナリー業者
である可能性も非常に高いです。
これも悪質出会い系サイトとやり口は同じですね。
何度も言いますが、「海外」という単語を使ってはいますが、運営者が外国人であるかどうかも海外に本当にその運営会社があるかどうかも不明です。
○○○という海外バイナリー業者は○○という国の金融庁にちゃんと登録されているから安全なはず。
そういう反論があるかもしれませんが、日本やアメリカといった法の整備が行き届いた先進国と違い、世界には「タックスヘイブン」と呼ばれる金融業関する取り締まりや審査が非常に甘い地域が多数存在します。
そういった地域では誰もが比較的容易にペーパー会社を設立できるような仕組みになっていて、詐欺業者の横行する要因になっています。
要するに誰もが
取り締まりや審査の甘いタックスヘイブン等でペーパーカンパニーを作り
海外バイナリー業者を名乗り
日本で詐欺行為を行う
ことが可能なのです。
このページで述べた海外バイナリー業者が本当に詐欺行為を行っているかどうかは、本当の意味では私にはわかりませんし、その証拠もありません。
ただ、ここまで話をしてきたように、常識的に考えてそう思える、というだけです。
だから、皆さんが海外バイナリー業者に口座を開設し、お金を振り込むことは別に止めはしません。
ただし、彼らは日本法人資格を持たず、かつ金融庁の管轄外であるため、トラブルが起こった際は、誰にも相談することはできず、裁判で訴えることもできません。
泣き寝入りするほかありません。
そのことだけはゆめゆめお忘れにならないようにしてください。
追記:レート操作や約定拒否等も行っている模様
このページで書かれてあることが信じられない人。
追記ですが、こちらにより詳しく乗っているようです。
海外バイナリー業者を個別に調査した結果も乗っていて、かなりの手間暇をかけたレポートになっています。
これによると出金トラブルだけでなく、多くの海外バイナリー業者が名前を変えただけの実質同一の運営会社によるものであること、レート操作や約定拒否などの詐欺行為もあることがよくわかります。