5年間負けなし!2chトレーダーのポンド円デイトレ手法とは?
ポンド円のデイトレだけで5年間専業トレーダーとして生活している人のトレード手法を紹介します。
というのも、これは数年前に2chの掲示板で公開されていたものですが、私自身これを読んで、非常に参考になる部分が多かったからです(自分の方向性のようなものを再確認することができました。感謝しています)。
2chの情報は、よく言われるように玉石混交なのは確かですが、こういった有用な情報がたまに見つかることがあるのでたまにチェックはしてみるものですね。
目次
このトレード手法の主はどんな人
このトレード手法の投稿主の経歴や年齢、性別等は一切公開されていません。
が、スレを読んでいくと、理論家でありかつものすごい努力家であることがうかがえます(おそらく男性)。
以下、この主のトレード手法やどういう考えに基づいてこの手法にたどり着いたか、などをまとめてみます。
デイトレ―ダーでなかなか勝てない人は、非常に参考になると思います。
どんなトレード手法なのか
主のトレード手法は、ポンド円と60分足を使った順張りブレイクアウトを狙ってエントリーするもののようです。
私の場合は
・わかること
・わからないこと
をリストにしました。○わかること
- 過去の値動き
- レンジなのかトレンドなのか
○わからないこと
- 未来の値動き
- HF(ヘッジファンド)の動き
- 天井なのか底なのか
私は妄想や願望をもとに未来を推測するのは競馬や競艇などのギャンブルと一緒だと思っているので「直近の値動きを基に予測できる範囲内でしかトレードしない」と決めて、確実にトレンドにのっている間のローソク足1本に狙いを定めました。
要はただの順張りです。
これで大枠が決まりました。
私はポンド円をテクニカルを使って順張りをする、1時間限定のトレーダーということです。そして、ここからが試行錯誤の連続です。
1ヵ月20日だとして60分足は24×20=480本。
いくつかのテクニカル(後述)をもとに次の60分足が陽線か陰線かを判断。
5年間これで何とか食べてます。
トレードの回数は月に20回ほどですがほぼ負けることはなくなりました。
ローソク1本で必ず決済するので、万一逆に行ってもそんなにやられないですし。
何故、デイトレなのか
チャートにかじりついて0.1pipsの上下で心拍数が上がってしまうような方は、スイング、いやデイトレさえ避けたほうが無難です。体によくありません。スキャルが一番あってると思います。
私もどちらかというとそちら側なのですが、いまはエントリーしたらチャートは見ずに散歩に行くようにしてます。
逆にレジサポだったり、各通貨の強弱だったり比較的大きな時間軸で見れる方で、その場のチャートの上下に寛容になれる方はデイトレやスイングのほうが利益が伸ばせると思います。これで生き方が決まりました。
- テクニカル系のデイトレ・スキャルなのか
- ファンダ系のスイングなのか
私は1のスキャル以上デイトレ未満という感じです。
メンタルの弱い自分でも生き残れるように改善していったらこうなりました。
反射神経が鈍いくせにせっかちなので。
何故ポンド円なのか
私はある程度ボラが大きいのと、ドルの突発的な動きを少しでも緩和したいのでポンド円のみで参戦してます。
殺人通貨なんて呼ばれてますが、掛け算通貨なので意外にテクニカルによってははまってきます。専業だとある程度ボラが大きくないとやってられない部分が多いと思います。
それにポン円は一度動き出せば行ったっきりになることが多いので、ヒゲだらけの他通貨に比べるとやりやすい一面もあります。
その反面、安易に値頃感とかで逆張りすると5分でいきなり遠い場所に連れていかれたりします。以前はポン円かポンドルのどちらかを一つをトレードする際に両方とも監視するのはナンセンスだと思ってたのですが最近この2通貨の力関係が大いに関係あることに気が付きました。
通常は別々にそれぞれ小刻みな動きをしてますが、両方同時(上下ともに)に足並みを揃えたときが「肝」なんですよね。ポン円の場合、ドル目線で引っ張られているときは値動きが読めないことが、多いような気がします。
ドル円は上がってポンドルが下がっている事になるので、クロスすると必然的に動きは荒くなると思っているので。
ドル円が落ち着いてポンド目線で動き出した時がおいしいと思います。
単純にドル円の1.5倍近いボラがとれると思うので。
どんなテクニカルツールを使っているのか
自分が楽しめる方法を見つけるのが最適だと思います。
私の場合はチャートやテクニカルを1日中見ていても飽きないのでテクニカルを重視するようになりましたが、ファンダを見て世界の動きを予測するのが好きな人もいるでしょうし、ヘッジファンドがーとか若干陰謀論みたいのが好きな人もいるでしょうし。
自分にフィットする方法をみつけないと結局ルール無視のトレードを繰り返して泥沼にはまっていくような気がします。
テクニカルを選択するにあたっては「視覚的にわかりやすいもの」が最優先でした。
エントリーポイントがわかりにくかったら意味ないですから。
私はDMIとかADXはだめでした。
あと、動きがカクカクしてノイズっぽいもの。
オシレーター系に多いです。サイコロジカルラインとか。ただ、過去のチャートを見れば一目瞭然なので、ピックアップするだけなら、手法の大枠が決まっていればそんなに難しいものではありません。
つぎはわたしがリアルマネーで血まみれになりながら検証したいくつかのテクニカルを書いていきます。
移動平均線(SMA・EMAなど)とMACD
ほぼすべてのテクニカルが過去の値動きの平均から算出されているので移動平均線でも間違いないのでは?と思いました。
実際は長時間俯瞰してみていると確かにゴールデンクロスやデッドクロスも使えるのですが、直近の値動きにはあまり関係なく、むしろはねかえされて逆に動く事が多いような気がしたのでこれは却下。
MACDも同じ理由で使いませんでした。ただ、21EMAなんかはユロ円・ドル円なんかで押し目・戻り売りなんかに使えるかなと思いました。
EMAで跳ね返されたらトレンド方向にエントリーとか。
ボリンジャーバンド×ストキャスティクス
最初に成功して、そして痛い目を見たのがこの組み合わせです。
BB(ボリンジャーバンド)の設定は21EMAで、ストキャスは一般的な9・3・3でやってました。ローソクがBBの1αをブレイクして、ストキャスもセンターラインをブレイクしたら順張りでエントリーという誰もが考えそうなやり方です。
最初はこれで結構勝ってました。
3ヵ月くらいはこれだけで食えてたと思います。
ただ、ストキャスはノイズが多すぎて、やっていくうちにだんだん手法に懐疑的になってきてルール外のところで エントリーすることが多くなり、気が付いたら逆張りの人になってました。
逆張りになってくると当然逆に動くのをいつまでも待っていないといけないので、60分で決済という当初のルールが守れなくなり、損切ルールも確率していなかったので いつか事故がおこります。これで300pp逆行して450万くらい溶かしました。
思惑とは逆に動き出したら両建てにしてみたり、ナンピンしてみたり…。
完全に冷静さを失っていたと思います。 損切する直前にはなぜかドル円のスキャルとかもしてました。
そのあと2週間待てば同値にもどったんですけどね。
まあ、手法としてみれば結局「視覚的にわかりやすい」という条件を 充足していなかったのだと思います。
RCI
BB×ストキャスティクスでだいぶ溶かしたあとは、2~3か月は リアルトレードをしていなかったと思います。
ただ、為替で食べていくことは決めていましたので その間にいろいろ勉強していました。
これならいける!と思いリアルトレードを再開したのがRCIです。逆張りに使われることの多いインジですが、逆張りの怖さは身をもってわかっていたので 順張りで使える方法を研究しました。
結果、これもありきたりなのですが長期・短期RCIクロスを採用しました。
天井・底で逆張りするのもありなのですが、クロスまで待てば トレンドが形成されていることが多いからです。この手法もそれなりにプラスになりますが、私の理想とはちょっと違ったので継続しては使いませんでした。
損小利大で月間トータルで+5%! って私から言わせればただの偶然にしか思えなかったし、2勝8敗でも損切をしてればプラスになるって言われてもそれはギャンブルにしか思えないので。
それはともかく、RCIの一番の弱点はよく言われている通り、「レンジ相場でも容赦なく動く」ということです。
RCI自体は非常に有用なインジだと思うので、次は感覚だけでなく、いかにレンジの時にトレードしないかを模索するようになりました。
RCI×ボリンジャーバンド
RCI単独の時は「いかにレンジ相場を回避するか」がテーマでした。
そこでBBを組み合わせてみることにしました。もともとJ・ボリンジャー氏の本を読んで投資をはじめたのでなじみがあったというのも大きいです。
視覚的にボラの広さがわかりやすいので、2αをチャートに表示させて、レンジ相場と判断した時はRCIでサインが出ているときでも見送るようにしていました。
ただ、この手法には1つ問題があって、RCIでサインがでており、ローソクが2αでピタリと止まった時にレンジなのかブレイクなのか全く判断がつかないのです。
基本的には見送っていましたが、その後の60分足でブレイクしてしまうことが多々あり、かといってそこで跳ね返されてしまうこともあり、ちょっと悩みどころでした。
ただ、この手法でも特に損はしていなかったのでアレンジしていけば……という大きな手ごたえはありました。
RCI×BB×CMO
RCI=順位相関、BB=標準偏差、あとは値幅を判断基準にできるものを組み合わせれば完成です。
私が使っているのはシャンデモメンタムオシレーターです。
RSIも同じ考え方なのでこちらでもいいかもしれません。RCIやBBでサインが出ていても、CMOがセンター付近をうろうろしている時は手を出しません。
これに加えてCMOの数値でEMAを書いていて、これのクロスとRCIのクロスが同時に起こったときにエントリーしています。
エントリーのタイミングは1日1回あるかないかなのですが、これが何年かかけてたどり着いた手法です。
最初はサインの見逃しなども多く、悔しい思いをすることが多かったのですが、今は安定して利益を出せるようになっています。
60分で必ず決済するのでスイスフランショックみたいな突発的なことがない限り そんなに負けてもマイナスにならないですし。
RCIの具体的な使い方は?
RCIは特に変わった使い方ではなく、長期が高値圏から下降しているときはS目線、逆の場合はL目線というだけです。
設定も普通通りで逆張りせずに順張りに使ってます。
あとは目線の方向に短・中期のクロスが使えると思います。
CMOの具体的な使い方は?
一本線のオシレーターは立ち位置を見失うこともあるので、CMOの数値で手計算ですがEMAを出してます。
あとは、先ほどのRCIのクロスとCMOとEMAのクロスが同時に起こった時にエントリーするだけです。
勿論、BBのサインも忘れずに。
勝率は具体的にどれくらい?
4月は18勝1敗、5月は今のところ15勝2敗の+302ppです。
直近だと5/22(金)の22時ちょうどがエントリーで、23時ちょうどが利確ポイントです。
今日の午前中にもルール無視のスケベSしてみたのですがやっぱりダメでした。特に世界を震撼させる手法というわけでもないのですが みなさんのご参考になれば。
まとめです。
結局は60分足でレンジブレイク後1本目のローソク足を狙う手法で、他にやりようなんていくらでもあるような気がします。
私は極力ギャンブル性を排除して勝率を100%に近づけたかったので、 損小利小高勝率を目指して今の手法にたどりつきました。ちなみに今ポン円がレンジブレイクしてますが私は見送りですw。
あとは、レンジ相場が続くと仕事にならないので いかにレンジでも仕事ができるかを今模索中です。インジの細かい設定はあんまりここで教えるものではないと思いますので ちょっと興味のある方はいろいろいじってみてください。
ちなみにバックテストは一切しておらず、身を削ってフォワードテストのみです。
ストップはいれてないのか
ストップは50ppでいれてます。
テロとかなにかあると怖いので。 ヒットしたことはないですけど。
総評
以上、ポンド円のデイトレだけで5年間生計をたてている方のトレード手法&考え方に対するスレのまとめでした。
長いので要点だけまとめると
- ポンド円のデイトレのみ。
- 60分足チャートでエントリータイミングを計る
- 順張りオンリー。たまに逆張りして失敗もある。
- インジはRCI+ボリンジャーバンド+シャンデモメンタムオシレーター。
- バックテストではなくフォワードテストのみ。
- ストップは50pipsだが、刺さったことはない。
- 損切りや利確を値幅ではなく時間軸にしたのが一番効果があった
やはり実際に勝っている人のトレード手法や考え方はシンプルかつ論理的で美しいですね。
奇しくも筆者もデイトレーダーで、ポンド円もたまにトレードしていたのですが、これまではポンド円はなかなか利益が出にくかったのです。が、このスレを読んで、テクニカルに関する考え方を読んで、かなり勝率がアップ、勝てるようになってきました。
この人の文章を読んでいると、自分の性格や弱点、各テクニカルツールの癖を徹底的に分析・対策をして、だんだんに勝てるようになっていく過程が目に浮かぶようで、自分でも勝てるようになるかも、と感じた人も多いのではないでしょうか。
ただし、上記の手法を真似しても初心者は勝てるようにはならない点には注意が必要です。
車の乗り方を本で読んでも、それで車に乗れるようにはなれませんよね?
大切なのは実践を繰り返すことと、アプローチの仕方を学ぶことであり、手法をそのまま模倣することではない点には要注意です。
ちなみに、何故、FX勝ち組のトレード手法がシンプルなのか理由がお分かりになりますか?
それはズバリ、アレンジがしやすいから、に他なりません。
複雑で4つも5つもインジを組み合わせたトレードルールを用いていると、勝てなくなってきたとき、何が問題で急に勝てなくなったのかがはっきりとしません。
だから、考え方も手法自体もシンプルでないとダメなんだと思います。
トレード手法は常に相場に合わせて微調整が必要なのですから。
変化できるものだけが生き残ることができる。
これは相場の世界でも同じことが言えます。