パラボリックの基本的なシグナルと使い方

パラボリック(parabolic)とは、RSIやピボットでもおなじみのJ.W.ワイルダーというアメリカ人が発案したテクニカル指標です。
SAR(ストップ&リバース・ポイント)と呼ばれるラインを用いて、相場のシグナルを見極めるのですが、「ストップ&リバース」という、その言葉の通りトレンドの変換点(決済や途転のポイント)を捉えることを目的としています。

パラボリックのシグナル

パラボリック(parabolic)とは直訳すると「放物線上の」という意味になります。SARを表示させると、まるでチャート上に放物線が描かれているように見えることからそう名付けられました。下図では、赤の点線がSARになります。

parabolic1

SARは、以下の計算式で求められます。

SAR=(EP−前日のSAR)×AF+前日のSAR
EP(極大値):その期間の最高値、または最安値。
AF(加速因子):初期値0.02でEPが更新される度に0.005を加算。0.2が最大値。

計算式を見ただけでは、はっきり言ってなんのことかわからないと思うので簡単な言葉で言い換えると要は「ある期間の最高値(最安値)がどれくらいの加速度(AF)で更新されているか」を表したもの、と言えます。

上の画像を見る限り、サポートライン、レジスタンスラインと同じような形をしていますが、見方もそれと同じす。

  • SARがロウソク足に下から接触:売りサイン
  • SARがロウソク足に上から接触:買いサイン

SARが下からロウソク足に接触、とは、言い換えれば「価格がサポートラインに接触」と意味は同じ。
逆にSARがロウソク足に上から接触、とは「レジスタンスラインに接触」と同じ意味になります。

ただ、サポートラインやレジスタンスラインを使ったトレード手法と違うのは、完全にブレイクしなくても、単に接触しただけでシグナルが発生してしまう、という点。そのためSARが抵抗帯として機能しているのも関わらず逆張りを仕掛けることになるため「買ったら下がる&売ったら上がる」といったことも起きやすく、そのためパラボリックはダマシが非常に多いといわれています(特にトレンド相場よりも揉み合い相場でそういった特徴が出てしまいます)。

parabolic1

上の画像を見ても、左端の相場が乱高下している場面では、きっちりと価格がSARを突き抜け、かなりの誤差はあるものの、それなりにシグナルが有効であることがわかると思います。

逆に値動きが小さい局面では、寧ろ、サポートラインやレジスタンスラインとして機能してしまっていて、買いと売りのシグナルを反対にしたほうが良さそうにすら思えます。

パラボリックの有効的な使い方

そのためパラボリックの有効的な使い方としては

  1. トレンド発生時の変換点の見極めだけにパラボリックを使う(本来の使い方)
  2. 揉み合い相場で使う時は売買シグナルを反対にする(サポレジとして使う)
  3. 他のテクニカル指標と組み合わせる

といった手段が考えられますが、前述したパラボリックの発案社であるウェルズ・ワイルダー氏は、パラボリックはDMIが示すトレンド時のみ活用すべき、と述べています。

またADXをフィルターとして使うとさらに有効なのだとも。

短期トレーダーとしての個人的な意見としては、パラボリックはサポートラインやレジスタンスラインと基本的に同じ、と考えています。
明確にブレイクした時にトレンドフォローでエントリーまたは途転すると、非常に有効な、的中率の高い売買サインになるような気がします。

サポートラインやレジスタンスラインは人によって引き方が違うため、チャートポイントがバラバラになってしまい、市場のコンセンサスが生まれにくい、というデメリットがありますですが、皆がパラボリックを使えばそういうことが起きない、というメリットがあります。

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