CCIの基本的な使い方とシグナル
CCI(Commodity Channel Index:商品チャネル指数)は、ドナルド・ランバート(Donald Lambert)という人が商品相場のサイクルを見るために考案した指標です。
商品(Commodity)、方向(Channel)、指標(Index)が直訳です。
本来は商品先物取引などで使われていた指標ですが、勿論、FXや株式投資でも応用することができます。
CCIの基本
CCIの計算式は以下のようになります。
CCI=100×「(基準値-基準値のSMA)の絶対値」÷0,015×標準偏差
基準値:当日の(高値+安値+終値)÷3
SMA:単純移動平均線
CCIも計算式が非常に難解です。ちなみに0,015という数値は定数ですが、何故この数字が使われているのかなど、深い意味は特に気にする必要はありません。
一般にテクニカル指標の計算式はほとんどの人にとって理解は難しいので、数学的な意味よりも使い方やシグナルの見方をしっかりと覚えましょう。
CCIのシグナル
上のCCIの計算式は難解で意味不明ですが、分子が「基準値とその移動平均との差」になっていることだけはわかると思います。
要するに価格とその移動平均との乖離具合から、相場を分析しようとしていることがわかります。
一般にCCIの基本的なシグナルの見方は以下のようになります。
- +100ラインより上で買われ過ぎ
- -100ラインより下で売られ過ぎ
上の画像では、上の赤のラインが+100、下の赤のラインが-100、真ん中の点線が0になります。
±100ラインを超える=基準値とその移動平均との乖離が大きくなっているので、相場の行き過ぎを警戒して、そろそろ逆張り思考へ転換しましょう、という考え方に基づいています。
高値(安値)警戒感による逆張り戦略思考は、ほぼ全てのオシレーター系指標に共通する考え方です。
また、CCIの向きにも注目し
- +100ラインより上かつCCIが上向き=上昇トレンド
- -100ラインより下かつCCIが下向き=下降トレンド
として順張り思考で見るやり方もあります。
通常のオシレーター系指標は上限下限が0から100あるいは-100から+100までの場合が多いですが、それは価格(分子)を価格(分母)で割っている、つまり割合(%)を求めているからですが、CCIは上記の計算式を見てもらえればわかりますが、割合(%)を表しているわけではないので、100以上(-100以下)も存在します。
なので、±100ラインではダマシが多い、と感じれば上のシグナル発生条件を±200ラインに置き換えてみても構いません。
以下の画像は上から+200、+100、-100、-200ラインを赤線で表示したものですが、200ラインのほうが感度は下がるものの、ダマシが減っていることがわかると思います。
また、他のオシレーター系指標同様、買われ過ぎゾーンでの反落、売られ過ぎゾーンでの反発、フック、ヒンジ、ダイバージェンスなど、他のテクニカル指標でもおなじみの見方もシグナルとして有効ですし、他のテクニカル指標と組み合わせると、更に多くの売買パターンを構築できます。
- 価格が下降中かつCCIが-100ラインを上抜け
強気の乖離(ブリッシュ・ダイバージェンス) - 価格が上昇中かつCCIが+100ラインを下抜け
弱気の乖離(ベアリッシュ・ダイバージェンス)で買いサイン
いろいろ試してみて、優位性のある売買ルールを模索しましょう。