FXと株、破産しやすいのはどっち?

株やFXで破産したという人の話。誰もが一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

実際、一攫千金を狙ってギャンブル的な投資をして、大金を失ってしまうというのは、欲に目がくらんでしまった投資初心者にはよくある話です。

しかし、厳密に言うと、株式投資で破産することはあっても、FXで破産というのは、消費者金融で借金して取引でもしていない限りはそうありません。

何故なら、FXにはシステム的に、余程のことが起こらない限り、損切り注文(ストップロス注文)が通らないということが、まずないからです。

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FXで破産が少ない理由は2つの投資家保護システムのおかげ

FXで破産が起こりにくい理由には2つあります。

まず一つ目が先ほど述べたストップロス注文の存在です。

ストップロス注文とは、損失を限定させるための予約注文のこと(逆指値ともいいます)。

具体的に言うと、例えば1ドル100円の時に買ったドル円が夜寝ている間に1ドル95円まで暴落したとします。ストップロス注文を出していなければ5円分の損失ですが、しかし「99円まで下がったらロスカット」と予約注文を入れておけば1円分の損失で済みます。

株式投資だと、基本的に投資家Aの買いと投資家Bの売りが一致して始めて取引成立になるため、自分の希望する値段で売買ができるとは限りません。

しかし、FXは基本的に投資家とFX業者との1対1の取引(相対取引)であるため、指値・逆指値といった予約注文が受け付けられないことは、特別な例外を除き、まずありません。

株とは違い、トレーダーの希望するレートで売買でき、夜寝ている間の変動に備えて予約注文も可能。
この仕組みがあるために、投資家がしっかりとリスク管理さえしていれば、一気に大金を失うようなことはありません。

というわけで、基本的に「FXで大損した!」という人は、なんだかんだでストップロス注文を入れてなかった人、あるいは損切りを躊躇った人がほとんどです。

  1. ドル円が100円から99円に下がった
  2. でもまた100円まで戻るかもしれない、と希望的観測で損切りを躊躇う
  3. しかし、ドル円はその後も暴落95円まで下がる
  4. 大損害!!!

これがFXで失敗する人にありがちな例です。

参考:損切りできない病と損切り貧乏

強制ロスカットとは?

では、損切りしないと全資金を失うばかりか、最悪、借金に繋がってしまうのかというと、これもFXの場合、めったに起こりません。

これは、FXで破産が起こりにくい2つ目の理由、強制ロスカットが働くからです。

例えば、1ドル100円の時に10万通貨購入したドル円が90円にまで下がってしまった場合。

この場合、ストップロス注文を入れていなければ、計算上は(100円-90円)×10万通貨で、マイナス100万円の損失です。

もし仮に口座に100万円しか入っていなければ、資産は0になる…と初心者の人は思うかもしれませんが、先ほど述べたとおり、FXはトレーダーとFX業者との1対1の相対取引であるため、資金が0あるいはマイナスになることは、まずありません。

FX業者は、そうなる前に強制ロスカットを発動。投資家との取引を強制的に終了させてしまうからです。

強制ロスカットとは、損失額を含めた時価評価総額が、FX業者の定める必要証拠金維持率を下回った際に発動する、投資家が破産しないための保護ルールです。

要するに、上の例だと口座資金は100万円で、ドル円10万通貨での取引に必要な必要証拠金は50万円前後ですから、時価損失がマイナス50万を超えたあるいは超えそうになった時点で、最低限必要な必要証拠金50万円のラインに到達、強制決済させられることになります(どのレベルで強制ロスカットが行われるかは業者により多少異なりますが、大抵は必要証拠金維持率100%がラインになります)。

ちなみに「投資家が破産しないための保護ルール」と書きましたが、実はこれはFX業者が損しないためのルールでもあります。
借金を背負ったユーザーが必ずしも借金を支払ってくれるとは限りませんよね?

そういった面倒を避ける意味でも、FX業者はユーザーの資金が0になる前に早めに強制ロスカットで取引を強制的に終了させてしまうのです。

つまり、必要証拠金以上に、口座のお金が減ることはないのがFXです。

スイスフランショックのような特例もある

勿論、例外はあって

  • 月曜日の朝、金曜日の終値とはかけ離れたレートで取引が始まった場合
  • FX業者のシステムが追い付かないくらいの大暴落が起こった場合

上記のような場合、上記のストップロス注文や強制ロスカットが怒らず口座に入れた証拠金以上のマイナス、つまり借金が生まれるケースもあります。

参考:スイスフランショック

しかし、為替のレートの変動率は、せいぜい1日に平均1,2%程度。

どんなに大暴落があったとしても1日に10%以上も変動するようなことは稀でしょうから、FX業者のシステムが追い付かないといったケースはほとんどないと言えます。

口座資金100万円。
レバレッジ最高の25倍でドル円25万通貨の取引。
反対方向に400pips(4円分)動かないと口座資金はマイナスにならず、その前に強制ロスカットを食らう。

これがFXの取引システムなので、FXで破産(資金0以下になること)してしまうことは確率的にかなり低いと言えます。

勿論、破産がないからといって、大損のリスクがないわけではないので注意は必要ですが(笑)。

FXにはない株のリスク

このサイトでは、レバレッジをかけなければ、FXよりも株のほうがリスクが大きいと繰り返し書いてきました。

  1. 株はストップロスが必ずしも行われるとは限らない
  2. 株のほうが為替よりも1日の変動率が高い
  3. 株には破産リスクがある

まず、株は取引所取引、つまり投資家と投資家の取引なので、買いたい(売りたい)株があっても、売ってくれる人(買ってくれる人)がいなければ、売買は成立しません。ストップ高やストップ安が連日のように続いた場合、ロスカットができず、自分の投資金が0になるのを指をくわえて、見ているほかありません。

それに株には破産リスクがあります。
かの有名な投資家、BNF氏が2008円9月にリーマン・ブラザーズ株を約7億円分購入したが、その2日後に同社が倒産。7億円分の持ち株がたったの2日で、ただの紙くずに代わってしまったそうです。

国家の通貨である為替の取引であるFXでは、少なくとも今のところ、そういったことはありません。

株の信用取引のリスクの高さ

もう一つ、株の信用取引について。

株にはないFXの利点として「売りからでも参入できる」というものがあり、不景気における下落局面でも利益をあげることができるのですが、信用取引というものを使えば、株式投資でも、売りから入ることは可能です(空売りといいます)。

しかし、株の空売りのリスクの高さは、破産どころでは済みません。

何故なら、株の上昇は青天井。
1年で株価が100倍になる、なんてケースも過去存在したからです。

例えば。

あなたが投資金100万円で、A社の株を1株100円で1万株空売りしたとします。

うまく70円とかに下がってくれれば、その時に買い戻せば、30円×1万で30万円の利益になりますが、逆に動いた場合。

しかも連日のストップ高で買い戻すことができず、100→200円→300円とどんどん上がっていったとしましょう。

200円で買い戻すことができれば、(200-100)円×1万円で100万円の損失。資金が0になるだけで済みますが、300円まで買い戻せなかった場合、マイナス100万円。つまり100万円の借金になります。

もっともっと株価が上昇していった場合はさらに損失が膨らみますし、これは投資金が100万円の例ですが、もし投資金が数億円だった場合や、さらにレバレッジをきかせていた場合(信用取引は3倍までレバレッジが利かせられる)は、もう悲惨の一言に尽きます。

  • FXで大損した人=入金額の半分程度を損した人が多い
  • 株で大損した人の中には、信用取引で数億円の借金を抱えてしまった人もいる

かの有名なBNF氏も「株の空売りはしない」と言っているくらい、株の空売り信用取引は危険です。上記の例を見ると、そのことがよく理解してもらえるのではないでしょうか。

勿論、FXはレバレッジが25倍までかけられますので、ハイレバでトレードしている人は、レートが飛ぶような大変動が起きれば、非常にリスクが高いことは間違いありませんし、株の空売りも銘柄選びに自信がある上級者なら、うまく利益につなげることができるのでしょう。

ただ、初心者の視点で見た場合、業者のシステムで守られているFXのほうが、大損する確率は低い(低レバレッジ前提)、と言えるのではないでしょうか。

しかもFXの場合、かなりの少額(100円以下!)から始められる業者(SBIFXトレードなど)もあるので、少額からゲーム感覚で始めることも可能です(本格的なトレードは慣れてから行えば、より安全にFXを始めることができます)。

これも株取引にはない大きな利点ですね。

SBIFXトレード公式サイト

その他のFX業者でもデモ口座が用意されているので、1ヵ月程度の練習を行ってから本番に臨むことが可能です。

FXや株で自己破産は認められるのか

ちなみに、日本には自己破産という制度があります。
これは自分の社会的信用と引き換えに背負っている借金を全てチャラにしてもらえる制度のことで、多額の借金でどうしようもなくなってしまった人への救済制度として、一般的に知られています。

では、FXや株で借金を背負ってしまった場合、自己破産は認められるのか、というと、実は法的にはFXや株で背負ってしまった場合、自己破産はできないことになっているようです。

自己破産には免責不可事項というものがあって、ギャンブルや投資のために負った借金は不可、というルールがあるからです(破産法第252条)。

このルールがなければ、一か八かでギャンブルトレード、失敗したら自己破産で借金チャラ!

といったふざけたことが誰にでもできてしまいますので、当然といえば当然のルールでしょう。

しかし実際は自己破産が認めらる場合がほとんど

しかし、上記のルールは建前上のものであって、実際には例えFXや株、ギャンブルが原因であっても自己破産は認められる場合がほとんどのようです。

筆者の遠い親戚に、1980年代後半のバブル崩壊により、株式投資で多額の借金を背負ってしまった人がいますが、自己破産が認められました。

その人は歯科医だったのですが、時効も成立したのか、医師免許も復活。
今現在、歯科医として社会復帰も果たしています(詳しい事情はわかりませんが)。

というわけで、仮に株やFXで大損して借金を背負うことがあったとしても、決してあきらめず、弁護士などの専門家に相談することをお勧めします。

勿論、自己破産できるからと言って、一か八かのギャンブルトレードは絶対にやらないでください。

必ずしも自己破産が認められるとは限りませんので。


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